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現地時間6月18日夕刻にロンドンのOdeon Luxe Leicester Squareにて行われたプレミアには、本人役で出演したエド・シーランをはじめ、ダニー・ボイル監督、脚本家のリチャード・カーティス、主演のヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズやケイト・マッキノンらが参加。キャストとスタッフたちは、各人「ザ・ビートルズ」への愛を込めて本作への想いを告白。さらに監督たちは、「本作の主役はエド・シーランをモデルにして作られた」と貴重なエピソードも明かした。
リチャード・カーティス、「ザ・ビートルズ」が存在しない世界は「かなり酷」
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この日、直前まで降っていた雨を払うかのように、会場は“イエロー”レッドカーペットが敷かれ、ハッピーな雰囲気に。初めに登壇した脚本のカーティスは、「『ザ・ビートルズ』が存在しない世界というのはかなり酷いものだ。素晴らしいものをこの世からなくした後、またそれを戻すというアイデアが素晴らしいことだと感じた」と、“「ザ・ビートルズ」が存在しない世界”を描こうと思った理由を明かし、「ダニーはアイデアが豊富なので非常にリラックスできた。エネルギー、想像力溢れる人と一緒に仕事ができて嬉しかったね」とボイル監督との初のタッグを語った。
一方、ボイル監督は「『ザ・ビートルズ』がいかに貴重な存在なのかに気づくことになるんだと思う。彼らの作品がいかに大切なのかということを認識することになるんだ。“なんてことだ! 彼らがいなくなってしまったら、一体どうなるんだ?”ってね。劇中でもその結果、何かがなくなったりするジョークが出てくるんだ」と本作へ手応えをみせた。
リリー・ジェームズ「音楽と映画は私にとってすべて」
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そして、本作の主役に大抜擢されたヒメーシュは、オファーを受けた時の心境を「ダニーがあまりに素晴らしく、気さくな人だから彼がいかにすごい人物なのかということをすぐに忘れてしまうんだ。一緒に仕事をするのに最高の人だよ」と監督の偉大さを明かした。
また、リリーは「バーバリー(BURBERRY)」のホワイトのシアードレスに身を包み登場。『ベイビー・ドライバー』『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』と音楽を使った映画の出演が続くことについて、「音楽と映画は私にとってすべてよ! 人生を楽しみ、逃避する方法でもあるの。音楽は別の世界に連れて行ってくれて、それなしでは生きていけないわ」と自身にとって“音楽”と“映画”の存在の大きさを語った。
“売れなかったミュージシャンが世界で最も成功”
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さらに、もともとエドと友人であるカーティスは「彼は僕の友人で、本作の舞台サフォークに住んでいる。売れなかったミュージシャンがその後、世界で最も成功するというエピソードや彼の恋愛模様についてエドがモデルになっているんだ。だから、エド以外で本人役のキャスティングは考えられないよ!」と明かし、ボイル監督は「彼に参加してもらったのは素晴らしかったね。一緒にいて楽しい人で、共に仕事をするのは最高だ。我々とこのプロセスを楽しんでくれる。不平など漏らすことは決してなかったし、素晴らしかった」とエドを大絶賛した。
そんな中、一段と大きな黄色い歓声に包まれて登場したのはエド・シーラン本人。主人公ジャックは自身がモデルになっていると聞き、「嬉しかったよ! 彼がサフォーク出身だというのが気に入ったんだ。僕をモデルにしてくれたことは光栄だよ」と笑顔。
「かなり以前に、リチャードからこのような題材の映画の脚本を書いていると聞いていた。それからある日、ダニーと共にディナーに招待されたんだけど、そこで色々な質問攻めにあって、なぜそんなに聞かれるのだろうと不思議に思っていたんだよ! それから依頼があったんだ」とオファーがあった経緯も明かされた。
主演のヒメーシュ「エドが彼自身でいてくれることが僕にとってのアドバイス」
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これまで、『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』や「ゲーム・オブ・スローンズ」などにもカメオ出演してきたエドだが、いままでで一番の大役を演じることについて、「自分自身を演じるのでもっと単純だと思っていたけど、少し違っていたよ。実際のコンサートでも撮影したんだけど、楽しかったよ!」と撮影を振り返っている。
また、エドと共演したヒメーシュは、「劇中でジャックが弾くギターを選びに行く時、エドはアドバイスをしてくれたよ」とエドの優しさが垣間みえるエピソードを語り、「エドが彼自身でいてくれることが僕にとってのアドバイスだった。とても気さくで、あんなに大スターでいながら、それでも尚、高潔でいることが出来るのだと教わったよ」とジャックを演じるうえで、エド本人が参考になったと明かしている。
「僕の人生には常にザ・ビートルズがあった」
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さらに、本作にとって大切な存在である「ザ・ビートルズ」について、カーティスは「芸術的なものとして、僕の人生において最も大切なことであり続けた。僕の映画を振り返ってみると、それらは皆、喜び、愛、若さといった『ザ・ビートルズ』が支持してきたことについてだった。57年間もずっと『ザ・ビートルズ』ファンだったんだ。死ぬまでずっとザ・ビートルズファンで有り続けたいね」とコメント。
ボイル監督は「僕にとってはとても大切な存在だ。僕は彼らの出身地から20マイルほどのところで育ったんだ。生き方、仕事、経済、自己表現といった意味で、ポップカルチャーに火をつけたという彼らの偉業を通して僕たちは今を生きている。歴史的な意味で、彼らは文字通り一夜にして世界を変え、その恩恵を通して僕たちは今生きているんだ」と、その偉業を称えた。
ヒメーシュも「彼らは世界中の文化に大きく貢献した。特別なバンドだと思うし、特別であり続ける」と語り、リリーは「彼らの音楽は私にとって、特に本作を終えた今、とても大きな意味を持つわ。彼らの人物像、彼らが象徴するものを讃えるのだと思う。『ザ・ビートルズ』の喜びとスピリットを本作に感じて頂ければと願っているわ」と作品に込めた“スピリット”に触れた。
そして、エドは「僕の人生には常に『ザ・ビートルズ』があった。初めて『ザ・ビートルズ』の曲を演奏したのがいつ頃だったかは思い出せないが、常にそこにあった気がする」と語り、「この作品はリチャードが脚本を、ダニーが監督を手がけ、『ザ・ビートルズ』の曲があるわけだから、間違いないよ!」とコメント、それぞれ“ザ・ビートルズ愛”を語り、改めて彼らの存在の大きさを感じるプレミアとなった。
最後に、カーティスからは「日本の皆さんへ、僕のファンでいてくれるのならそれは過ちだが(笑)、『ザ・ビートルズ』が好きなら、それは世界で最も素晴らしいことだ。本作を観て頂ければきっと気に入ってくれると思う。楽しんでくださいね」と日本に向けたメッセージも。
また、「みんながどういう反応なのかを見るのが楽しみだ」と作品への期待を膨らませ、ファンサービスを行いながら本プレミアのスクリーニングへ足を運んだエドは、イベント後にインスタグラムをアップ。興奮した様子で、「今、プレミアで『イエスタデイ』を観たよ。凄くよかった!!」と絶賛コメントを寄せていた。
『イエスタデイ』は10月11日(金)より全国にて公開。