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同映画祭のクロージングを飾った本作は、チケット販売開始から即売り切れ! 開場前から受付に長蛇の列が並び、上映が始まる前から観客の熱気が高まっており、あっという間に会場は満席に。上映中も終始笑いが絶えず、国境を越えて本作が受け入れられていることを肌で感じる上映会となった。そして、上映後のQ&Aには夏帆さん、ウンギョンさん、箱田監督が称賛の拍手が沸き起こる中で登壇した。
箱田監督、夏帆さんの視線に「すべて見透かされている気が」
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「一人一人のキャラクターが強いですが、どのような演出をしたのか?」という質問に監督は、「撮影時間が2週間と少なかったので、準備期間を濃く過ごしてきた。主人公・砂田に関しては、役を落とし込んでもらうために夏帆さんと撮影前にたくさん話しました。清浦演じるシム・ウンギョンさんにも、なぜこの役が生まれたのか、砂田にとってどのような存在なのかをしっかりと話し、二人には演じて頂きました」と打ち明けた。
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そして「事前に箱田監督とお会いして、お互いのことをたくさん話し合いました」と夏帆さん。「ちょうど1年前にニューヨークでタイミング良くウンギョンちゃんと会う機会があったので、色々お話をしました。撮影期間が短いこともあり、撮影前に役を作り上げるようにコミュニケーションをとっていきました。また、監督自身を投影している物語でもあったので、ロケハンで監督の地元・茨城へ一緒に行ったときや撮影中は、監督をずっと観察していました」と言うと、監督も恥ずかしそうに「ずっと見られていました。すべて見透かされている気がします」との仲の良いやりとりには、会場から笑いが湧き起こった。
シム・ウンギョン「日本で仕事ができることは夢でした」
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ウンギョンさんは、「監督が話しをする時間をたくさん設けてくれました。もともと俳優として勉強することを大切にしたかったので、チャンスをもらったら色々な国で活動したいと思っていました。日本の映画に影響されたことはたくさんあったので、日本で仕事ができることは夢でした。本当にラッキーだと思っています。貴重な経験をもらいました。俳優として、アメリカでもいつか仕事が出来ればと思っています」と真摯な姿勢に会場も引き込まれた。
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また、「主人公が色々な意味で強い女性として描かれているのがとても面白かったです。なぜこのようなストーリーを考えたのか?」という質問に、監督は「“今”を描きたいと思った。現代の女性のリアルってなんだろうってずっと考えていたので、突拍子もないキャラクターではなく“こういう人、近くにいるよな”と身近に感じ取れる主人公を描きたかった」と明かした。
「本作は砂田の主観で描かれていますが、清浦の存在が入っていることでファンタジーにもなり得る作品。砂田の心の悲しさを埋める存在に清浦がいて、当たり前のような存在だけども、自然とお互いを支え合っている。もしかしたら寂しさをはらむ物語ではありますが、誰にでも大切な存在がいるということに気づいてもらいたいというメッセージを受け取って頂ければ嬉しいです」と、監督は本作の興味深いテーマにも言及した。
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このほかにも、ストーリーに引き込まれた観客から質問が途切れず、鑑賞後ならではの質問で明かされる撮影秘話や、堅い絆で結ばれた3名のやりとりに会場は大盛況。上映後、会場外でのフォトセッションでは3名の姿を近くで見ようと多くの観客が長蛇をなし、「今年のジャパン・カッツ!の中で1番良かった!」と感想を伝える人も。海外で続々と絶賛される本作。日本の公開にますます期待が高まる華やかな北米プレミアとなった。
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『ブルーアワーにぶっ飛ばす』は10月11日(金)よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開。