「コード・ブルー」は山下智久はじめキャストたちの原点
たった1つのミスが“命”に直結する救命救急の現場を舞台に、医療ドラマで初めて“ドクターヘリ”を題材にした「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」。2008年夏にフジテレビ木曜22時枠で放送された連続ドラマ1stシーズン、2009年1月のスペシャルドラマをへて、2010年冬には2ndシーズンが“月9”枠で放送、2017年夏、7年ぶりの新作となった3rdシーズンも大きな注目を集めた。
医療現場や大規模事故現場のリアルな描写などは実際の医療関係者からも支持され、多くの子どもたちが「ナースのお仕事」で看護師、「HERO」で検事に憧れたように、本シリーズをきっかけにフライトドクターや救命医を目指す人が増えたという。ドクターヘリに加え、治療の緊急度を示す“トリアージ”、脳死や臓器提供など、命に関する専門的な話をグッと身近なものにしたのも「コード・ブルー」だ。
とりわけファンの心をとらえたのは、山下さん演じる藍沢耕作をはじめとした5人の主人公たちと、先輩医師や患者たち、その周囲の人々が命の現場で織りなす人間ドラマ。信念と友情、愛が10年におよぶ月日の中で積み重なり生まれた劇場版は、彼らの成長物語の集大成であり、演じる山下さんや新垣さん、戸田さんたちにとってもキャリアの大きなひと区切りとなった。
“藍沢耕作“、10年間の成長と葛藤…
リンクする俳優・山下智久の歩み
「ドラゴン桜」「野ブタ。をプロデュース」、「プロポーズ大作戦」などで俳優としても注目を集め、「SUMMER NUDE」「5→9~私に恋したお坊さん~」、映画『クロサギ』『近キョリ恋愛』などの話題作に多数出演してきた山下さん。お調子者や優男を演じてもハマるが、本シリーズの藍沢耕作や「インハンド」の紐倉のように、内に秘めた優しさや意志の強さ、情熱をクールな仮面で覆い隠すような役柄が本当によく似合う。
最近では英語力を生かし、元「SUPER JUNIOR」のハンギョン、台湾のリディアン・ヴォーン、中国のリー・ユエンといったアジアのスターたちと共演した『サイバー・ミッション』(‘18)で初の海外進出。さらに、日本やヨーロッパ、中南米など30以上の国と地域での放送・配信されるサバイバルミステリー「THE HEAD」(2020年春)も目下、撮影中という。
そんな山下さんが「1つの奇跡」とまで語るのが、この劇場版だ。山下さん演じる藍沢耕作は10年前、同じフェロー(フライトドクター専門研修生)である白石恵(新垣さん)、緋山美帆子(戸田さん)、藤川一男(浅利さん)、そしてフライトナース・冴島はるか(比嘉さん)と出会った。フェロー随一の高い技術と冷静な判断力を持つも、「誰よりも早く名医になる」ために 傲慢さや協調性を欠く姿が見られる藍沢は、いわば自信に裏打ちされた“生意気さ”が売り。
だが、その一方で 患者に対して丁寧にその心情に寄り添い、迷い続ける彼の姿も、私たちは知っている。救命センター部長・田所(故・児玉清)や橘(椎名桔平)らの支え、育ての親である祖母の認知症や “捨てられた”と思っていた父(リリー・フランキー)との再会、それぞれの事情から葛藤する仲間たちと向き合ってきたこと、彼らと共に一刻を争う現場を何度も、何度もくぐり抜けてきたことで、そうした 藍沢の “素”というべき人間性があらわになっていくところも本シリーズの魅力なのだ。
さらに、フライトドクターとして活躍しながら脳外科医になった3rdシーズンでは、フェローの名取(有岡大貴)、灰谷(成田凌)、横峯(新木優子)、フライトナースの雪村(馬場ふみか)といった後輩への“継承”と、脳外科のライバル・新海(安藤政信)との切磋琢磨も大きかった。
本作の完成披露試写会で、山下さん自身が語った言葉は象徴的だ。1stシーズン開始当時は「『芸能の仕事って何なんだろう』と葛藤があった」と打ち明けたが、隣にいる仲間たちを称えつつ「 この奇跡を作ってくれたのは、応援してくださった皆さん」とファンに向けて応えている。劇中同様に、「コード・ブルー」で出会ってきた人たちが彼の役者としての心持ちにも変化をもたらしたようだ。
医師として、人として…ひとまわり成長した
藍沢=山下智久に出会える劇場版
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やがて、「 誰かのために医者でありたい」と考えるようになった藍沢。劇場版では、世界屈指のトロント医大の研修医となるべく準備をすすめる中、成田空港と東京湾・海ほたるで大事故が発生、その未曾有の現場へと再び飛び込んでいくことになる。
注目してほしいのは、 空港に緊急着陸した航空機から現れる藍沢の初登場シーンだ。トロントへ向かうため、偶然その飛行機に搭乗していた藍沢は、白石たちが到着する前からトリアージに取りかかっている。末期がんの女性・富澤未知(山谷花純)を救助し、静かにタラップを降りてくる姿の頼もしさは眩しいほど!
また、彼女と婚約者の岩田彰生(新田真剣佑)の愛の深さを目の当たりにした後、結婚を控えた藤川&冴島に贈る“祝福のビデオメッセージ”からは、藍沢のかつてないほどの素直さが感じられる。エンドクレジットで改めて流れる“ビデオメッセージ”は、山下さんたちキャスト陣が自ら撮影したもの。 彼らが積み重ねてきた歴史と、医師としてだけではなく、1人の男として成長した藍沢と山下さんがリンクする見事な演出だ。この藍沢こと山下さんが吐露する“家族”への感謝とエールには、目頭が熱くならずにいられない。
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