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『ゲット・アウト』の鬼才ジョーダン・ピールが放つ本作。ルピタは、「監督との仕事は楽しかった。とにかく驚いたのは彼がとても思いやりがあって穏やかなこと。ゆがんだスリラーの世界を作っているとは思えないくらい意思疎通が上手で、惜しみなく情報を与えることで人を引き込む術を知っている。一緒に働く人間としてはありがたいことだと思った」とコメント。
ジョーダン・ピールの作品もよく見ており、「彼は映画史にとても精通していて作りたいものに対して具体的なビジョンを持っているの。過去の映画に対する敬意がすごくあって意図的に物語に取り込み膨らませるのが彼の美学よ」と語り、続けて「たゆまぬ努力と熟考を重ねて映画作りをする一方で俳優が自分で考えて演技できる余地を残せる人なの。彼は独りよがりな仕事を決してしない。彼が考えているのはできる限り最高の演技を引き出すことだけよ。映画作りを楽しんでいてこっちまで楽しくなる」と熱弁する。
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また、本作で二役を演じたルピタは、“おびえた演技”も印象的。「作ってる最中も怖いのか。スリラーに欠かせないものは何か。ホラーを観ている側は反射的に驚いたり怖がったりするけど作る側も同じなのか」とスリラー映画に対して抱いていたという疑問を語り、「相当な体力が必要だった。でもどんな役を演じる時でも根気と努力が必要なのは同じよ」と撮影の苦労をふり返る。
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最後に観客に感じてほしいことについて聞かれたルピタは「彼が作りたいのは映画館を出た後も観客の心に残る作品よ。だから作品を観たあとに生まれる会話に興味があるわ。それくらい彼の作品は余韻が長い。もちろんスリラーだから怖がってもらいたいけど示唆に富んだ作品よ。観た人がどんな反応をするか楽しみだわ」と再び監督の名前を出し締めくくった。
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『アス』はTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開中。