2000年のイ・チャンドン監督『ペパーミント・キャンディー』で新人俳優賞を総なめにし、2002年の『オアシス』、2003年の『シルミド SILMIDO』などで活躍。近年もアルツハイマーの連続殺人鬼を演じた『殺人者の記憶法』や民主運動家を演じた『1987、ある闘いの真実』が記憶に新しく、今年はハン・ソッキュとW主演する『悪の偶像』も公開されるソル・ギョング。
そして、2007年の『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭主演女優賞を獲得し、2010年の『ハウスメイド』がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、“カンヌの女王”とも称されるチョン・ドヨン。

韓国映画界を代表するトップ俳優2人が2001年の『私にも妻がいたらいいのに』以来、18年ぶりの共演を果たし、わが子を亡くした喪失感と、切ない愛を抱きながら生きる遺族の姿を熱演する。
監督は、『オアシス』『シークレット・サンシャイン』『バーニング 劇場版』などで世界を魅了する巨匠イ・チャンドン監督のもとで経験を積んだ新鋭イ・ジョンオンが務め、本作で長編デビュー。
監督自身がボランティア活動を通じ、長い期間遺族と接する中で生まれた本作は、韓国全土が悲しみに包まれた2014年4月16日、修学旅行中の高校生ら300人以上が犠牲となったセウォル号沈没事故を正面から取り上げる。本年度アカデミー賞には、『パラサイト 半地下の家族』のほかに同事故を取り上げた短編ドキュメンタリー『In the Absence』(英題)もノミネートされており、いま改めて注目される題材となっている。
今回解禁された予告映像では、亡くなった息子スホの近づいてくる誕生日を軸に、共に記憶し、悲しみを分かち合うことがどれだけ生きていく上での励みになるか。忘れられない傷を持つ全ての人々に寄り添う、温かな感動を予感させている。
『君の誕生日』は6月5日(金)よりシネマート新宿ほか全国にて公開。