『パラサイト』が米アカデミー賞で作品賞など4部門を受賞により話題となっている。そんな中、もっといろんな韓国映画を見てみたいと思い始めたけれど、何から手をつければいいか迷っている人も多いのでは。コロナウィルスの影響で、仕事がテレワークとなったり、自宅で過ごす時間も多くなった今、入門編から、中級編、上級編とわけ、気軽に見れるものから、見ごたえのある作品まで、6本の韓国映画をオススメします。
入門編
『サニー 永遠の仲間たち』

がんで余命いくばくもない40代の女性が、同級生たちと再会し、過去の思い出とともに紡がれるストーリーだ。かつては輝いていて希望に満ち溢れた「サニー」と呼ばれるグループの仲間たちも、今やそれぞれが人生の岐路に立たされていた。あるものは結婚したものの夫に浮気されていたり。またあるものは、かつてはミス・コリアにあこがれていたが、今は酒場で働き、生活は安定していない。こんな風に、決して順風満帆ではない人生を送っている女性たちのリアルを描きつつ、仲間が再会したことで、少しだけ前に向いて歩きだす姿に心をゆさぶられる。
『グッバイ・シングル』

ある日女優のジュヨンは仕事も落ち目で年下の彼氏にもふられ、自分だけの味方を作りたいと妊娠を計画する。彼女は妊娠を発表することになるが、それは偽装で、とある望まぬ妊娠をした少女の子供を自分のところで隠れて引き取ろうとしていたのだった…。わがままな女優と少女が同居生活を始め、当初は反発しあうときもあったが、次第に姉妹か親子かというような関係性になっていくのが見もののシスターフッドな作品。普段は強くて正義感ある姿がトレードマークのマ・ドンソクの、わがままな女優に振り回されつつも、細やかな気遣いを忘れない新境地のキャラクターにも注目だ。
中級編
『新感染 ファイナル・エクスプレス』

先述の『グッバイ・シングル』にも出演のマ・ドンソクの繰り広げる力強いアクションや、「気は優しくて力持ち」なキャラクターにも注目だ。パニック映画として、終始ハラハラドキドキもできるし、その中にある人間ドラマにも深みがあって、満足度が高い一作。また『パラサイト』でソン・ガンホの長男役を演じたチェ・ウシクも重要な役どころで登場するので目が離せない。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』

平和な状況に満足していたならば響かないかもしれないが、何らかの危機感を感じているものならば、自分はそんなときにどうあればよいのかを考えさせられ、心にズシっとしたものを感じさせる。
上級編
『新しき世界』

可愛げがあって憎めないチョン・チョンと、そんなチョン・チョンにやれやれ感で応じるクールなジャソンのキャラクターの対比も良いが、そんな2人が友情というだけではとどまらない気持ちを持ちつつも、ジャソンが潜入捜査官であるという秘密を抱え持っていることで起こる悲劇。そして彼がどう運命を受け入れるのか…。とにかく描かれている気持ちが濃くて何度でも見てしまいたくなる。
『生き残るための3つの取引』

凄惨な連続殺人事件が起こり、その容疑者をある刑事が過って射殺してしまう。警察庁広域捜査隊のチョルギ刑事(ファン・ジョンミン)は、警察庁から依頼され、その連続殺人事件の犯人をでっちあげるという暴挙に出る。チョルギは作戦を実行するため、元暴力団の不動産会社社長チャン・ソック(ユ・ヘジン)に協力を仰ぐ。一方、検事のチュ・ヤン(リュ・スンボム)は自らも賄賂を受け取る汚職検事であるが、チョルギを不信に思い彼を追う。正義をベースに進む韓国映画が昨今は多い中、正義のない3人の男の運命を描くという複雑な作品だけに、上級編としておススメしたい。