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1995年に、自身が開発した超軽量飛行機(ULM)で2羽の雁と飛行することに成功した、気象学者で鳥類愛好家のクリスチャン・ムレク。以来、渡り鳥の保護・繁殖、飛来ルートの指導に人生を捧げ、フランスでは「バードマン」と呼ばれる彼の実話を基にした本作は、絶滅危惧種の渡り鳥である雁の研究に夢中な変わり者のクリスチャン(ジャン=ポール・ルーヴ)と、その息子のトマ(ルイ・バスケス)が、ノルウェーからフランスまでULMで飛行し雁に安全なルートを教えるという、父と息子の驚くべき挑戦と奇跡の旅を描いている。
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解禁された映像は、ULMに乗ったトマが雁たちと水面を飛び立つところから始まる。撮影にあたってクリスチャン自身が雁の扱いやULMでの飛行についてアドバイスを送っており、ほぼCGなしで撮影されたという映像は驚異の連続。
隊列を組みながらULMと20羽近い雁の群れが、入江や渓谷などの雄大な自然の中を飛んでいく光景はまさに壮観。間近に捉えた雁が飛ぶ姿の美しさに目を奪われ、トマがULMに並んで飛ぶ雁に手を伸ばしてその羽をなでる映像には驚くばかり。トマが雁へ向ける笑顔も印象的だ。
トマを演じたルイは、実際にULMに乗ったことを「ULMで飛ぶのは本当にすごいよ。誰でも経験できることじゃない。普段とは違う視点から景色を見られるんだ」とふり返り、クリスチャンの指導の様子も「クリスチャン・ムレクは優しくて必要なことを教えてくれるから、一緒に飛ぶと安心だし『ほら、家の上の草が見えただろう!』なんて説明してくれるんだ」と明かす。
さらに、「それにカリガネたちと飛ぶのはとても面白くて、本当にすぐそばを飛んでいるんだ。鳥の動きが全部見られるんだよ。筋肉が動くのも。鳥のすることが全部見えるんだ!」と、雁たちと飛んで目の当たりにした光景を興奮と共に伝えてくれた。きっと本編を観た暁には、我々もルイが感じたのと同じ興奮を共有することだろう。
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『グランド・ジャーニー』は7月23日(木・祝)より新宿バルト9ほかにて公開。