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幼い息子を失ったひとりの女性の希望と再生の旅路を描いていく本作は、スペインの新鋭ロドリゴ・ソロゴイェン監督が2017年に製作した15分の短編映画『Madre』が出発点。同作は、第91回アカデミー賞短編実写映画賞にノミネートされたほか、世界各国の映画祭で50以上もの賞を受賞した。
短編に続いて本作『おもかげ』のメガホンをとったソロゴイェン監督は、緊迫感あふれるワンシーンのその短編を大胆にも映画のオープニングシーンとして採用し、息子を失った女性エレナの“その先”の物語を描いた。2019年のヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に選出され、主人公エレナを演じたマルタ・ニエトが女優賞を受賞したほか、スペインで主演女優賞4冠を獲得。
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止まった時間を深い失意とともに生きてきた女性の繊細さと迫真さが共存するニエトの圧倒的な演技に、観る者は思わず息を飲むだろう。
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併せて解禁となった場面写真からは、映画の舞台となるフランス南西部の海辺のリゾート地ヴュー=ブコー=レ=バンの美しい海辺を寡黙かつ雄弁に切り取っていく映像美も垣間見える。
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そんな本作に、俳優・映画監督の竹中直人は「たまらなく素敵な映画」と評し、「俳優たちの息づかい、そして風景…まるで自分がそこにいるかの様な臨場感。苦しく切なく残酷でいとおしい、打ちよせる波の様な最高のラブストーリー」と絶賛。
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ミュージシャン・女優のシシド・カフカは「闇から光の方へと歩き出すのは 何かを許されたと感じたとき」と本作のテーマに触れ、辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)も「愛を失ったら、どこかから別の愛がやってくる……。世界は愛で満たされていると思うと、人生に希望が持てます」、中江有里(女優・作家)は「悲しみの果てに出会った名付けることができない愛は、これまで見たことのない輝きを放っていた」とコメントを寄せている。
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『おもかげ』は10月23日(金)よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。