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二宮和也『浅田家!』ワルシャワ国際映画祭で受賞「人から人へ気持ちが伝わった」

二宮和也主演、中野量太監督による映画『浅田家!』が第36回ワルシャワ国際映画祭にて最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞、邦画作品では初の受賞となった。

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『浅田家!』ワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞 (C)2020「浅田家!」製作委員会
『浅田家!』ワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞 (C)2020「浅田家!」製作委員会 全 6 枚
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二宮和也主演、『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督による映画『浅田家!』が第36回ワルシャワ国際映画祭にて最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞、邦画作品では初の受賞となった。

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10月9日(金)~18日(日)の間、開催されていたワルシャワ国際映画祭は1985年の初開催以降、2009年に国際映画製作者連盟公認の映画祭となり、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、さらにロカルノ、サン・セバスティアンなどと並び、ヨーロッパの中でも重要な映画祭の1つとして知られる。

本作のプレミア上映は、現地時間10月14日にワルシャワ市内の映画館マルチキノ(キャパ366席)で上映されており、観客の反応は良く、中には「中野監督にお礼を伝えてください」という観客もおり、多くのシーンで笑いが巻き起こっていたという。

『浅田家!』(C)2020「浅田家!」製作委員会
また、今回の授賞理由についてある審査委員は、「本作は、現在の混沌とした時代にこそ必要とされる希望に満ちた、非常に感動で楽しい作品でした。誰もが大きな心を持ち、純粋な夢を決して諦めない、ユニークなある家族の悲しみと喜びの描写が素晴らしく、私たちは最優秀アジア賞(NETPAC賞)を授与いたします」とコメントしている。

二宮和也「“家族というものの一つの形”を感じて頂くことができたのかな」


今回、新型コロナウィルスの影響で残念ながら映画祭に出席できなった二宮さんは、「人から人へ気持ちが伝わったことが嬉しいです。それだけでも嬉しいです」とコメント。「こういった映画祭があるからこそ、世界の人に観ていただく機会があり、世界中にある“家族というものの一つの形”を感じて頂くことができたのかなと思います」と喜びを語る。

と同時に、「たくさんの方が久しぶりに映画館に行ったきっかけが『浅田家!』だと言ってくれているのを知り、すごく嬉しかったです。色々な価値観の人が集まって一つのスクリーンで同じものを共有できる映画館という場所に人が戻ってきて、お客さんが『よかった』と言ってくれる作品を作れたことが何より素晴らしいと思います」と、現在全国で公開中の本作に触れた。

中野量太監督「家族の話なので、世界共通」


「この映画が言葉の壁や国境も超えて海外の人にも受け入れられたということがとても嬉しいです。国際コンペティション部門に選ばれた理由も『この苦しい時代だからこそ、こういう映画が必要だ』というものだったのですが、受賞理由も同じだったと聞いて嬉しかった」と中野監督。

「この映画は家族の話なので、世界共通だと思いました。東日本大震災の中で苦難にぶつかっても、希望を見つけて乗り越え、前に進むという話なので、世界の方々にも理解をして頂けたんだと思います」と語り、「この作品で映画館に帰ってきてくれたというお話を聞いて、世界の映画ファンも帰ってきてくれるきっかけの映画になってくれたらいいなと。受賞理由を聞いて、もしかしたらそういう役目をもった作品なのかもと感じたので、今、上映できていることが嬉しいです」と、二宮さん同様に映画館で上映されていることの意味に触れた。

『浅田家!』ワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞 (C)2020「浅田家!」製作委員会
なお、ワルシャワ国際映画祭での邦画作品の受賞は、2007年『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(吉田大八監督)のフリースピリットコンペティション部門大賞受賞以来、最優秀アジア映画賞としては初。同賞はコンペティション部門に関わらず、今年対象になったアジア映画12本の中から選出された。

ワルシャワ国際映画祭国際コンペティション部門グランプリといえば、これまで2004年に『別離』でベルリンのグランプリ、アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアスガー・ファルハディ監督の『美しい都市(まち)』(日本劇場未公開)や、『ブレードランナー2049』『DUNE/デューン』で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『灼熱の魂』が2010年に、『COLD WAR あの歌、2つの心』のパヴェウ・パヴリコフスキのアカデミー賞外国語映画賞受賞作『イーダ』が2013年に受賞するなど、後の巨匠監督の初期作品が多く受賞しているという特徴がある。

二宮さんの出演作が海外の映画祭に選出されるのは、第57回ベルリン国際映画祭の『硫黄島からの手紙』、第2回マカオ国際映画祭での『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』公式上映、第38回ハワイ国際映画祭出品『検察側の罪人』の以来。また、10月21日から開催の第25回釜山国際映画祭のオープンシネマ部門にも正式招待されており、日本のみならず世界から注目を集めている。

『浅田家!』は全国東宝系にて公開中。

《シネマカフェ編集部》

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