カンボジア、1975年4月。武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧のニュースを境に、多くの住民が強制労働のため農村に送られる。一家で農村へ移動する道中、息子ソヴァンと離れ離れになってしまった母チョウ。農村での革命組織(オンカー)の監視による苛酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クンを、そして共に生活する家族を一人、また一人と追い詰めていく――。
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「Netflix」との提携も発表された名門アニメーションスクール「ゴブラン・レコール・デュ・リマージュ」出身のドゥニ・ドーが監督&脚本を務めた本作。フランス生まれでカンボジアにルーツを持つドー監督が、自身の母親の体験を基に、クメール・ルージュの支配とカンボジアの人々の抵抗を描いた。
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長編初監督作品ながら、「高畑勲監督の名作『火垂るの墓』に続く芸術大作」(Variety)、「アニメーションの可能性を広げた」(Indiewire)などと、世界中で高い評価を受けた本作は、エミール賞では脚本賞とサウンドデザイン賞を受賞している。
到着した予告編では、クメール・ルージュによるプノンペン占領の一報とともに、生活が様変わりしていく様子が描かれていく。オンカーの誘導によって農村へ送られる途中、息子と離れ離れになってしまった家族。そのまま時は流れ、絶望と苛立ちに襲われ、母は夫に心ない言葉をぶつけてしまう…。
またポスタービジュアルは、こちらを見つめるチョウの目とカンボジアの風景、そして2人の男女が描かれている。
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アートディレクターには、『怪盗グルーの月泥棒 3D』で主要アニメーターを務めたミッシェル・クルーザ。声の出演には、主人公のチョウを『アーティスト』のベレニス・ベジョ、チョウを支える夫のクンを『グッバイ・ゴダール!』のルイ・ガレルが担当。エンディング曲はイギリスのシンガー・ソングライター、レベッカ・ファーガソンの「Running」が起用されている。
『FUNAN フナン』は12月25日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネ・リーブル池袋ほかにて公開。