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先日、初のお披露目となったジャパンプレミアでは、「夫婦の悲喜こもごもを映画愛たっぷりと笑いを交えて描いた良作」「映画ファンにはたまらない場面もあり、声もストーリーも素敵な作品」と早くも映画ファンたちの心を掴んだ本作。
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なかでも、「ソ連からイスラエルへ渡った移民の苦難を、アキ・カウリスマキを彷彿とさせるオフビートなユーモアで描いていて、場内で何回も笑いが起こっていた」「とても味わい深くて、映画愛もあって、余韻が素敵な映画。カウリスマキ作品にも似ている気がした」と、フィンランドの名匠の名前が何度もあがっている。
実は、本作のエフゲニー・ルーマン監督自身も、「アキ・カウリスマキや彼の作風に影響を受けた」と語っている。キャストたちの独特なテンポが巻き起こす飄々としたユーモアや、整った構図、セピアがかった画面の色彩が、スクリーンで印象的な輝きを放っているようだ。
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この度解禁した新場面写真5点では、かつてソ連でスター声優として名を馳せ、映画の吹き替えで活躍していたヴィクトル(ウラジミール・フリードマン)がスタジオで録音をしているシーンや、ラヤ(マリア・ベルキン)が華やかにドレスアップし、夫婦そろって食事をしている場面が。
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また、映画館でガスマスクをつけた観客が並び、当時のイスラエルの情勢を感じさせるカット、ソ連から移民した人たちがイスラエルへと降り立つ空港のシーン。
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フェリーニ監督作『ボイス・オブ・ムーン』の看板がかかった劇場からヴィクトルが駆け出している様子などが切りとられている。
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撮影監督は、ロシア映画界の巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督『僕の村は戦場だった』『惑星ソラリス』などを手掛けてきたワジーム・ユーソフに従事したジヴ・ベルコヴィッチが担当し、甘美でノスタルジックな世界へと観客を誘う。
カウリスマキを彷彿とさせるユーモア、名匠フェリーニをはじめ、往年のハリウッドの名作の数々がスクリーンを鮮やかに彩り、吹き替えの仕事を通して声優夫婦が映画とともに歩んできた人生は映画ファンの胸を熱くするに違いない。
『声優夫婦の甘くない生活』は12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。