好感度は「そこまで気にすることはない」
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ちなみに、こうした“ボヤキ節”もまた、大泉さんの魅力だろう。取材の場で、バラエティ番組で、暑さや寒さから共演者への嫉妬、愚痴などなど、とにかくボヤく。だが不思議と聞いてて、ネガティブな気持ちにならず、ボヤけばボヤくほど、なぜか好感度が上がっていく。昨年末も、先述の出演作などのプロモーションであちこちの番組に出演し、ボヤキを交えつつ愛娘や料理の話を披露し、しっかりと視聴者の心をつかんでいた。とはいえ本人は「好感度をそこまで気にすることはない」という。
「どうなんでしょうね? いや、いろんなところで『三度の飯より好感度が好き』って話はしてるんですけど(笑)、そう言いつつも実際は、そこまで『好感度を上げてやろう』と思ってるわけでもないんです。バラエティ番組に出る際に事前に『いま気になっていることは?』とか『興味があることは?』とアンケートがあるんですけど、僕の興味って『娘』か『ゴルフ』か『食べること』しかない。でもゴルフって、TV局はほとんど乗ってこないですからね(苦笑)。結果、娘か飯の話になるわけです。こないだも散々、TVに出たけど、娘の話しかしてない。さすがに申し訳ないですね。嫁は『パパはあんなに娘の話をしてるのに、1回もベストファーザー賞が来ないね』って。いったい、どういうことなんだろう、これは(苦笑)。だから、好感度がほしくて娘の話をしてるわけでもないんです!」
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この取材中も、あれやこれやと現場でのことをボヤきつつ、完成した作品、そしてスクリーンに映る自身について「この映画、派手なお芝居をする話じゃなくて、速水も飄々とした何を考えているかわかんない人なんですけど、僕自身も『いつもの僕とは違うな』と思いながら見れました」と充実した表情で語っていた大泉さん。
TVで見せる“おもしろい”部分は、この男の魅力の一側面でしかない。ぜひ、映画館で、役柄をまとった上での大泉洋のかっこよさにしびれてほしい。