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今回解禁される映像で、「悪者を倒すには笑いが必要だ」と本作に込めたメッセージを伝えるクルサーク監督。
そして本編映像は、お小遣い稼ぎに興味がないか聞いてきた、見ず知らずの男性との初めてのビデオチャットのシーン。画面には突然、下半身を露出した男性が何事もないかのように「何しているの?」と尋ね、“お小遣い稼ぎ”の内容について語り始める。僕の望みどおりにすれば2000コルナ(日本円で約1万円)あげる、と…。
この他人事ではない衝撃作を鑑賞した春名風花、小島慶子、そして、虐待や性暴力にあった10代の少女たちを支える活動を行う「Colabo」代表理事・仁藤夢乃からのコメントにも注目してほしい。

春名風花(俳優)
加害者の多くは小児性愛者ではない。強く感じたのは、「性欲」よりも「支配欲」。子ども相手なら暴力や恐怖で簡単に支配できるからだ。だが、加害者を野放しにしたまま、闇雲に子どもからSNSを取り上げても何の解決にもならない。どうか家族で観て学び、恐れずに毅然と立ち向かって欲しい。
小島慶子(エッセイスト)
子どもの支援を行う複数のNPOから、コロナ禍で子どもたちが長時間ネットに繋がるようになって、性搾取被害の相談が増えていると聞いた。日本でもこの映画と同じようなことが毎日起きている。加害者たちの卑劣さは正視に堪えない。被害を誰にも言えず、危険にさらされている子どもが大勢いる。ぜひ多くの人に見てほしい。
仁藤夢乃(一般社団法人 Colabo 代表理事)
日本の少女たちも、この映画とまったく同じ現実を生きている。しかし日本社会では、それが子どもの非行や問題として語られ、被害者が責められ続けてきた。少女を性的に狙い、搾取する男性が無数にいる。加害者の存在や、性暴力の起きる社会的構造から目を背けてきたのは、私たち大人だ。現実を知った一人ひとりが、変えるために行動しなければ、それは加害を容認することになる。
『SNS-少女たちの10日間-』は4月23日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。