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『ジョン・ウィック』シリーズの生みの親、脚本家デレク・コルスタッド、全編主人公目線のカメラワークで展開する挑戦作『ハードコア』のイリヤ・ナイシュラー監督がタッグを組んだ本作。
日本版ポスターは、妻や息子からも相手にされないダメな父親で、一切コトを荒立てることなく何かに歯向かうこともない、ひたすらに地味な“何者でもない”(NOBODY)主人公のハッチが、顔一面に負傷を追いながら鋭い目線でこちらを睨みつける鮮烈な仕上がり。「火曜日、ゴミ当番。愛車は路線バス」と彼の退屈なルーティンを示したコピーが強烈に目を引く。
併せて完成した日本版予告でも、家族にも隣人にも街のチンピラにもナメられまくるハッチが、ついに積年のストレスを爆発させた瞬間、有名アクションヒーローたちも顔負けの暴れっぷり。向かってくる敵をひたすらブチのめしまくる姿が映し出されており、センセーショナルな痛快アクションに期待が高まるばかりだ。
冴えない中年男の主人公を演じたボブ・オデンカークは、プロデューサーとしてもこの作品に参画。従来このような映画では、悪者が自分よりもタフな“間違った男”に手を出してしまったことが発端となることが通例だったが、本作でボブが描こうとしたアイディアは、悪者が本来反撃なんてするはずのない“正解の男”に手を出したとしたら? というもの。

「これまでにやったことのないような映画にしたいと思っていた。ハリウッドをよく知っている人なら、『Mr.ノーバディ』のような個性的な映画が作られる可能性が低いことを知っているだろう。最初から自分でスタントをやりたいと思っていたし、現代の最高のアクション俳優とまではいかなくても、それに匹敵するスタントをやりたいと思っていた」と、ボブは語っている。
『Mr.ノーバディ』は6月11日(金)より全国にて公開。