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世界30か国以上で上演された傑作舞台の映画化となる本作は、人生の夕暮れと揺れる親子の絆を見つめた感動の物語。
本作のもう1人の重要な登場人物といっても過言ではない“アンソニーのアパート”は、見るもの全てをかつてない映画体験に誘うことに貢献している。今回公開された本編映像は、そのアパートに娘アンが着くシーンから始まる。
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父の介護人アンジェラから、暴言を吐かれたからやめたいという連絡が入り、父の元へとかけつけたアン。アンソニーは「あんな女、何も頼んじゃいない」と突っ放し、「あの女は狂っている」「おそらく盗っ人だ」とまさかの言葉を言い放つ。これに「なくしたのかも」「場所は?」とアンが問うが、「覚えとらん、だがどこにもない、それが盗んだ証拠だ」とアンソニーは決めつけてしまうのだ。
撮影は一か所のアパートで進み、登場人物のように変化するアンソニーのアパート。このことが、時には居心地がよく快適で、時には冷たく見慣れない場所に変化し、観客に混乱を呼ぶ。
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美術を手掛けたのは、『タイタニック』『ハリー・ポッター』シリーズなど数々の名作に携わり、アカデミー賞美術賞にノミネート中のピーター・フランシス。「目の前に大きなニンジンがぶら下がっているみたいでとても面白いことに挑戦できる機会だと嬉しく思った」とふり返り、同じ場所で全てが一緒の中、異なる雰囲気を目指し、色と家具だけを変え作り出すのは難易度が高かったが、家具屋で監督の好みを知ったことで、撮影セットを視覚化するのに役立ったという。
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『ファーザー』は5月14日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。