>>『ローズメイカー 奇跡のバラ』あらすじ&キャストはこちらから
映像は、あふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、数々の賞に輝いてきたが、いまではバラ園は倒産寸前になってしまった、カトリーヌ・フロ演じる主人公のエヴが、バガテル国際バラ新品種コンクール会場を訪れる場面。

到着するとバタバタと会場に急ぎ、受付するも「ブースは…」という言葉を遮って事務員に「今年は無しです」と言われてしまう…。前途多難なエヴのこれからが気になる映像だ。
パリのバガテル公園で開催されるコンクールが忠実に再現された本作。同コンクールについて日本でヘッドガーデナー&ブリーダーとして京成バラ園で活動する村上敏は「バラの品種改良をけん引してきたフランスは育種家の数も飛びぬけて多い。歴史的な重みと、多くの育種家の研鑽の場がフランスです。パリ近郊のバガテル公園でのコンテストで認められるということは芸術の都パリといわれるとおり、世界が認める美しさ、香り、それに加え丈夫で育てやすいというお墨付きをいただいたということです」とコメント。
日本でも出品している人はいるのか、という質問には「おそらくいないでしょう」と言い、「近年バラの苗の輸出入に関して植物検疫が強化され、困難になってきました」と説明。
また“交配”については、それ自体は簡単だそうだが、「親と同等の子供が生まれる可能性は一般的に1万の種に対して1~2株。親を超えるような快挙はその何倍もの確率です。そもそもそれらをふるい分ける鑑識眼が無ければ叶いませんが、数千撒いて素晴らしいものができる可能性も0ではありません」と語っている。
『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。