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お酒に支配された主人公を見事に体現「酒癖50」主演俳優に注目

ABEMA新作オリジナルドラマ「酒癖50」が7月15日(木)より配信される。小出恵介主演、全6話構成のオムニバス形式で酒によってあぶり出される人間の本当の弱さや醜さ、現代社会の闇をリアルに描いた、他の作品とは一線を画したチャレンジングな内容だ。

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「酒癖50」(C)AbemaTV,Inc.
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ABEMA新作オリジナルドラマ「酒癖50」が7月15日(木)より配信される。小出恵介主演、全6話構成のオムニバス形式で酒によってあぶり出される人間の本当の弱さや醜さ、現代社会の闇をリアルに描いた、他の作品とは一線を画したチャレンジングな内容だ。

第4話までのあらすじと共に、それぞれの主演俳優について紹介したい。

第1話:部下にも一気飲みを強要、過剰な“飲みニケーション”


まず、第1話のテーマはいわゆる一気飲みの強要などの「アルハラ」だ。浅香航大演じる主人公の青田は、高校大学をラグビー部で過ごしたいかにもthe体育会系上がりで、ガッツと根性で営業成績もナンバー1の“デキる”社員。ただし、その裏には過剰なまでの接待、いわゆる“飲みニケーション”が潜む。さらに自分一人が率先して飲むだけならまだしも、“自分が出来る事は他人も出来る”と根性論をかざし、部下にシャンパンの一気飲みを強要するのが日常茶飯事。だが、本人はそれを悪びれることもなく「アルトレ」(アルコールトレーニング)と自称する。

その場を盛り上げ、何となくクライアントを気持ちよくさせることしか能がない浅はかな男の姿が描かれるが、本人はそれこそを「仕事」だと思い込んでいるし、「努力でどうとでもなる」と考えを改めない。


浅香さんと言えば、「あなたの番です」(日本テレビ系)での刑事・神谷将人役のように合理的でドライな役どころや、はたまた映画『チア男子!!』では理屈っぽく友達もいない溝口渉役を好演。あまり皆の中心に立つような人物ではないながら、癖があって思わず目で追いかけたくなるような“気になる”存在感を放つ役柄を演じることが多かった。打って変わって本作では、あまりに“わかりやすい”“絵に描いたような”成功しているんだけれど誰からも慕われていない残念な上司役をうまく体現してくれている。その“振り切れっぷり”と見事なまでの“転落劇”が注目ポイントだ。

第2話:お酒が入ると日頃の鬱憤が爆発!


第2話は、お酒が入ると別人格になり暴れてしまう「酒乱」がテーマだ。

前野朋哉演じる主人公の営業部・下野は理不尽なことも「仕方ない」と飲み込み、上司やクライアントに頭を下げる毎日を送っている。「自分が謝れば済む」と幾つもの本音を飲み下している分、お酒が入ると急に日頃の鬱憤が爆発するのだ。別名「ギアホース下野」だ。

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いずれのストーリーでも主人公の「飲酒前後」の変化は大きいが、この下野のギャップは相当なものだろう。悲しいのが、飲酒の場でも後輩にけしかけられて「周囲の空気を読んで、本当は気乗りしないのに」飲んでいるところだ。早い話が部下のおもちゃになっている。そんな哀愁たっぷり、鬱屈した思いが炸裂の悲しき悪酔いの姿を晒す。

前野さんはauの人気CM“三太郎シリーズ”に、一寸法師役、彦星役で出演し、独特の存在感を発揮。映画『桐島、部活やめるってよ』では、神木隆之介演じる主人公の親友役を演じ、おとぼけなところもありつつ時に見せる辛辣な毒舌が癖になる個性的なキャラクターを熱演した。朝ドラ「わろてんか」(NHK総合)で漫才師役を演じたかと思えば、その際相方役だった大野拓朗と「M-1グランプリ2017」(テレビ朝日系)に出場し、見事予選1回戦を突破する快挙を成し遂げている。

また、俳優としてだけでなく監督としても作品を手がけており、自身が監督・主演を務めた映画『脚の生えたおたまじゃくし』は「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010」で審査員特別賞とシネガー賞をW受賞している。


そんな多才な前野さん演じる下野の、理性ではダメだとわかっていてもどうしてもアルコールの魔力に引き寄せられてしまう切なさ、その抗えない“人間臭い”姿を堪能してもらいたい。

第3話:酔うとラップを披露!? 上司に物申す


第3話も、飲酒前後のギャップが大きい主人公・総務部の口山(犬飼貴丈)の様子が描かれる。アルコールを1滴も飲めなかった口山が会社の飲み会で飲酒を勧められ、「無礼講」という名のもと、嫌われている上司に酔った勢いで物申し、周囲の社員から持て囃されるようになる。

これまでのストーリーと異なるのは、本作の主人公は酔った際の行いによって周囲に迷惑をかけているのではなく感謝されているという点だ。

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犬飼さんは第25回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリ受賞の末に芸能界入りを果たし、その後「仮面ライダービルド」(テレビ朝日系)で主演を務め、朝ドラ「なつぞら」(NHK総合)に出演と“王道サクセスストーリー”の持ち主ながら、近年はひと癖ある役柄を含め幅広いキャラクターを演じ、活躍の幅を広げている。竜星涼とW主演を務めた映画『ぐらんぶる』では、ダイビングサークルが舞台ゆえ、ほぼ裸での体当たりの演技を披露した。本作での飲酒シーンはこの映画内でも描かれた飲酒による失態シーンを彷彿とさせるところもあるだろう。


また主人公の口山が酔うと「ラップ」で上司を攻め立てる設定のため、初披露となる犬飼さんのラップシーンは必見だ。

第4話:マインドコントロールとアルコールで女性を支配


第4話は、アルコールの力を使って女性を支配しようとするマーケティング部のスタークリエイター・色川(村上純・しずる)の失態が取り上げられる。

「恋愛工学」を用いての小手先のテクニックと、マーケティング部への異動の口利きを匂わせる「パワハラ」要素、加えて女性を酔わせて正常な判断ができなくなったところに漬け込むという卑劣なやり口で、社内の女性社員には被害者多数だ。

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そんな色川の軽薄で無責任な様を見事体現しているのは、お笑いコンビ「しずる」ボケ担当の村上さんだ。中身の伴わない話を“それっぽく”話し、なんだか絶妙に“イラっと”させる様子は、ファンからも“かっこ気持ち悪い”なんて言われている村上さんにとってはまり役だろう。「こういう人いるいる…」と妙に既視感があり、冒頭の某密着番組を彷彿とさせる色川のインタビューシーンからしてかなり引き込まれること間違いなしだ。

村上さんは映画『耳かきランデブー』や映画『まく子』でもその役柄に自然となりきった芝居が好評を博していた。日頃からのコントの経験が見事に生きているのと、吉本新喜劇などで脚本を担当しているからか、主演としてストーリーを引っ張る技量十分だ。


色川の恋愛マニュアルが通用しない女性と対峙した際にいじける姿もまた最高にダサい。村上さんが体現する色川の行末に注目だ。

《佳香(かこ)》

テレビっ子兼業ライター・ドラマと映画が心の潤い 佳香(かこ)

出版社勤務を経て、パラレルキャリアでライターに。映画・ドラマを中心に様々な媒体でエンタメ関連のコラムを執筆中。俳優さんの魅力にフォーカスするアクター評が得意。ビジネス媒体やフェムテック関連媒体でのインタビュー&執筆実績もあり。

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