フランスの名優ジャン=ポール・ベルモンドがパリの自宅で亡くなった。88歳だった。「AFP通信」など複数メディアが報じた。
ベルモンドの友人であり、ライバルであったアラン・ドロンは「訃報を聞いて打ちのめされている」とコメント。俳優のアントニオ・バンデラスは「今日は文化にとって悲しい日です。偉大な俳優、フランスとヨーロッパ映画のアイコンが私たちのもとを去りました」とツイートしている。
1933年4月9日、著名な彫刻家の父と画家の母のもとに誕生したベルモンド。若い頃はサッカーやボクシングに夢中になったが、やがて演技に興味を持ち、舞台から俳優業をスタート。映画界に足を踏み入れたばかりの頃の1958年に、アラン・ドロンと『黙って抱いて』で共演している。1960年には、主演したヌーヴェルバーグの代表作でジャン=リュック・ゴダール監督作の『勝手にしやがれ』が大ヒット。その後もゴダール監督とは『女は女である』『気狂いピエロ』でタッグを組んだほか、フランソワ・トリュフォー、アラン・レネ、ルイ・マル、ジャン=ピエール・メルヴィルら有名フランス監督たちの作品に出演した。
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2001年に脳梗塞を発症したが、2008年、2011年にそれぞれ映画とドキュメンタリー(日本未公開)に出演。2011年にカンヌ国際映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞した。
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