佐藤寛太と加藤雅也が親子役で共演する映画『軍艦少年』に山口まゆ、濱田龍臣、赤井英和、清水美沙、大塚寧々が出演していることが分かった。
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『僕に、会いたかった』や『樹海村』、「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ではゲスト出演した山口さんが演じるのは、海星(佐藤さん)の同級生・結。「花のち晴れ~花男 Next Season~」『ハニーレモンソーダ』の濱田さんが、海星の友人・純。
そして、玄海(加藤さん)の幼なじみ・野母崎巌を赤井さん。海星の教師で玄海の同級生・泉を清水さん。海星の母で玄海の妻・小百合を大塚さんが演じる。
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また併せて到着したポスタービジュアルは、決意を固めた表情で前を見つめる、金髪姿に傷だらけの海星、愛に溢れた表情で妻を見つめる優しい笑顔の玄海と、思い詰めた表情で花を見つめる小百合。そして海と朽ち果てた軍艦島、3人を見守る結、純、野母崎、泉の姿も写し出されている。
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なお、本作の主題歌は、「10-FEET」のボーカル/ギターとして作詞作曲も担当する卓真が、ソロ名義初となる楽曲提供を行なっている。
<コメント>
山口まゆ
今まで挑戦したことのないような役で、現場に入るまで、とても緊張していたことをよく覚えています。今では立ち入れる場所が限られてしまった軍艦島をもとに作られた神秘的でとても素敵なお話です。公開までお楽しみに!
濱田龍臣
2年前に撮影をして、このような情勢になってしまいましたが、今こうやって公開できるのがとても嬉しいです。自分としてもチャレンジになるような役を演じることが出来た作品でした。こういうご時世ではありますが、是非劇場に足をお運び頂ければ幸いです。
赤井英和
親やから、大人やから、いつでも子供の前を胸はって歩いて行かなアカンのやけど、オロオロしたり情けなかったり、みんな弱いんや。子供が背中を押してくれることもある、一歩踏み出す子供の後ろからついて行く事もある。これはホンマの親子と友情の話しや!
清水美沙
亡くなった命がどれだけ人にインパクトを与えるか・・・ましてや愛する人が。痛いぐらいにそれに向き合う親子を支える私の演じた“泉”は“軍艦島の如く動じずに側に居る”そんな役でした。今の時代だからこそ柳内先生の作品のような昭和的な人間のぶつかりあいが熱く心に響くと思っています。この作品は、自分とそして自分に関わる人とのことを見つめなおす機会を与えてくれる作品だと思いますので、是非皆さんに観ていただきたいと思います。
大塚寧々
とても力のある作品でそれぞれの気持ちや心情がものすごく伝わって、引き込まれました。
本当に大切で愛しい夫と息子を置いて、先に死んでしまうだろうと思うと、心が張りさけそうでした。悲しみ、愛おしさ、言葉では語りつくせない想いを胸にきざみながら演じました。
佐藤さんの純粋でまっすぐな感じは、海星そのもので、母を演じる事が出来て、心から嬉しかったです。加藤さんも、現場で色々話しながら、夫婦役を演じられた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
監督もキャストもスタッフも、みんながこの『軍艦少年』にとても熱い気持ちがあった現場だと思います。その気持ちが作品に表われていると思います。私も『軍艦少年』の台本は今でも書斎のテーブルの見えるところに大切に置いてあります。
心を揺さぶる、力のある、映画だと思います。私も何回でも観たい映画です。嵐のような悲しみの時もあるが、心地良い風が吹く時も来る。家族やまわりの人を大切に想う気持ち、優しい気持ちが、皆様に届きますように。
卓真
過去に打ち勝つ。正義を貫く。どちらもその辺の自己啓発本に書いていそうな当たり前な表現だが果たして全てに於いてそれをやり遂げて人生を走り抜ける者が居るだろうか?私はそうは思わない。何故ならば過去の後悔を乗り越える力は後悔が生み出し、正義を貫く志しもまたそれに反する自らの過ちが生み出すのではないかと思うからだ。少なくとも私はそうでした。最初から真っ白の純白よりも、消しては描いて、また描いては消して後悔の跡が染み付いた灰色がかかったくたびれた白の方が美しい。過去を投影するには大き過ぎる軍艦島での日々とその姿が玄海親子に日々永遠と問いかける。自分の非力さに打ちひしがれ、過去に打ち勝てない苦しみと哀しみを知っている分だけその宿命とジレンマは増す。しかしその向こうにはそれよりも大きく深い生きる指針がある筈だと私は思う。本人にしか分からない苦しみであり、本人しかそれを乗り越えられないと知り、それでも“敢えて”首を突っ込む巌の存在。そっとしておく事だけが優しさでは無く、自分の性分に合った表現でズケズケ介入して目を覚そうとしてくれる巌という男。あんな友達が居たらいいなと思います。
『軍艦少年』は12月10日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。