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『総理の夫』原作・原田マハ、“女性総理”中谷美紀は「自分の理想を全部描いた」パリから舞台挨拶参加

『総理の夫』舞台挨拶イベントが行われ、田中圭、中谷美紀に加えて、原作者・原田マハがパリから生中継で参加した。

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『総理の夫』東京・パリ2都市生中継舞台挨拶 (C)2021「総理の夫」製作委員会
『総理の夫』東京・パリ2都市生中継舞台挨拶 (C)2021「総理の夫」製作委員会 全 4 枚
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田中圭と中谷美紀がW主演、日本初の女性総理とその夫・ファーストジェントルマンの誕生を描く映画『総理の夫』舞台挨拶イベントが行われ、田中さん、中谷さんに加えて、原作者・原田マハがパリから生中継で参加した。


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まず、観客席を見て「前回の舞台挨拶は50%の客席でしたが、それでも大変な時に来ていただいて有り難かったのですが、久しぶりに100%の客席を見るとすごいですね、いっぱいいて嬉しい!ってなりますね」と田中さん。そして中谷さんも「感慨深いですね。緊急事態宣言明けに早々に劇場に足を運んで下さいまして、本当にありがとうございます。公開できるかどうかも心配していたので、なおのこと、満場のお客様とお目にかかれるのは幸せです」と挨拶した。

映画の公開後の反響に関して、田中さんは「僕は試写会で観て後半ずっと泣きっぱなしだった」と明かし、田中さん演じる主人公・日和について中谷さんは「理想の夫じゃないかなと思います。実際そのようなお声もたくさんいただきました。みなさんいかがですか?」と観客に投げかける。観客は大きな拍手で反応し、それに思わず田中さんは「素が出ちゃいましたね!」と言うと、すかさず中谷さんが「え? 聞こえなかった!」とツッコむひと幕もあり、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

「私の妄想がリアルに?」原田マハ、中谷美紀の“凛子”を大絶賛

そこに、原作者である原田マハもパリからリモートで参加、東京とパリ2都市を繋いでの舞台挨拶となった。この物語の原点を原田さんは「10年近く経ち、世の中の状況も変わったと思うのですが、当時は今よりさらに女性の立場が注目されにくかったんですね。日本のリーダーは女性が少ないと懸念していまして、日本のトップである総理大臣が女性だったらどうだろうと思うところから着想しました」と明かす。

「そこで、“総理の夫”というタイトルが先に落ちてきまして、その“夫”の立場から書いてみたらどうかと思い、痛快な政治エンタテインメントにできたらいいなというところが始まりでした。その前に『本日は、お日柄もよく』という作品を書いていまして、選挙についても勉強していたので、それを活かして、書きました」と話し、田中さんが演じた日和というキャラクターに関しては「小説自体の設定“女性の総理大臣とそれを支える夫”というところが残念ながら当時はファンタジーだとも感じられたので、思い切ってキャラクターもファンタジーにしようと思い、多少現実離れした人なのだけれども、社会をより良くしようとする凛子を支える心優しい人に仕上げたかったんですよね」と語る。「田中さんの優しいところ、お茶目なところ、巻き込まれてしまっているところが、私の思い描いていた日和に近く、非常に感動深く見ることができました」と絶賛を贈った。

そんな原田さんに、田中さんがまた「嬉しいです。素が出たのかな、と思っております」と言う流れに、中谷さんは「えっ?」とツッコみ、会場はまたしても笑いに包まれた。具体的には日和のどんなところに共感するかと尋ねられると、「凛子さんを支えることに対しての疑問が全くないんですよね」と言い、「そう自然にさせてくれる凛子さんは素敵ですね。呼吸をするように、支え合いのバランスが変わっていく夫婦だなと思います。ひとつの理想のパートナーとしての在り方なんだなと思いました」と田中さんは熱弁。

また、中谷さんが演じた凛子に関して、原田さんは「自分の理想を全部描いたので、凛子はかっこいい女性ですね。ハンサムな人で、颯爽としていて、凛としていて、どんなことにも屈しない、未来を見据えてリーダーシップを持った人であってほしい。とは言え、独りよがりではなくて、周りを思いやり、周囲に気を配れる、そんな女性がリーダーとして現れてくれたらどんなに素晴らしいだろうと思っていました」と言う。

「実は頭の中で完全に中谷さんを妄想していたので、中谷さんにこの役を演じていただけることになって、“私の妄想がリアルになるの!?”と、とても嬉しかったです」と続けると、中谷さんも「大変おこがましいことでして、宣伝用のリップサービスかなとずっと思っていたのです…ありがたいことです。素が出ちゃったかな?(笑)」と、先程の田中さんのボケを受け継ぎつつ、嬉しそうな表情を見せた。

「自然と凛子になれて、自然と涙が出てくる」田中圭の夫へも称賛

また、本作を通し、“中谷沼にハマった”人たちがいることに関して中谷さんは「やはり、原田マハさんが描かれた凛子の姿が、清々しい女性で、私利私欲ではなく、この国の未来を思っていらっしゃって。凛子はたまたま女性だった、たまたま理想を実現したいと思い、そのために必要なポストが総理大臣であった、というセリフがしっくりきて、女性が生きやすい社会になってくれたら、そして全ての方が幸せになってくれたらいいなという想いで演じました」と感謝の気持ちを表しながら撮影をふり返った。

さらに、「ファンの方々はご存知かもしれませんが、田中圭さんが、とても空気の読める方で、コメディパートもとってもお上手なのですが、ただ、この作品はただのコメディではないので、夫婦愛であるとか、国民の命と新しい命を天秤にかけるシーンもありますが、そんな時にそういう雰囲気を自然と作ってくださるので、私が努力をしなくても、自然と凛子になれて、自然と涙が出てくる、とっても楽だったんですね。そういう共演者に恵まれるのはありがたいことですね。いい本があって、いいスタッフがいて、いい共演者がいると無理をしなくても自然と役にさせてくださるんだなということを改めて思いました」と共演した田中さんを絶賛、田中さんも笑顔を見せた。

原作と映画の楽しみ方に関して原田さんは、「原作を先に読まれた方は、これが映像になるところを観たくなると思いますし、映画を先に観ていただいた方もキャストの方の熱演に引き込まれて原作も読みたくなると思います。原作と映画はラストが異なりますが、中心に据えているテーマがぶれていなくて、それが今回の映画でもキャッチフレーズで使われている“未来をあきらめない”という言葉に集約されていると思います。これは原作も映画も通底していることだと思いますので、この素晴らしいカップルの結末をこの後是非見ていただければと思います」と改めて語った。

最後には、中谷さんが「いまはエンターテイメントに多様性がありますし、映画館に訪れなくても楽しむ方法がある中、貴重なお時間を割いて、劇場にお越しいただきありがとうございます。こうした皆様の支援が、新たな映画を作り続けるための支援となります。今後もこうして映画館で映画を見ていただければ、そして素敵な原作も読んでいただければと思います」と感謝も込めながらコメントした。

『総理の夫』は新宿バルト9ほか全国にて公開中。

《シネマカフェ編集部》

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