ベネディクト・カンバーバッチ主演作『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の躍進が止まらない。17日(現地時間)にノース・ダコタ・フィルム・ソサエティ賞の受賞作品と受賞者が発表され、同作は作品賞を受賞した。ゴールデングローブ賞を含め、これで21個目の作品賞となった。この数は、Netflixのオリジナル映画としては過去最多となる。これまでの最多数はアルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』で、20個だった。
近年のストリーミング配信サービスの台頭により、NetflixやAmazonのオリジナル作品が賞レースを賑わせるようになり数々の賞も受賞しているが、いまだアカデミー賞の作品賞は手にしていない。Netflixのオリジナル作品は、昨年に『Mank/マンク』、2020年に『アイリッシュマン』『マリッジ・ストーリー』、2019年に『ROMA/ローマ』が作品賞の候補となったが、それぞれの年に『ノマドランド』『パラサイト 半地下の家族』『グリーンブック』に敗れた。今年こそ、悲願の作品賞受賞となるかに注目が集まる。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は1967年に出版されたトーマス・サヴェージの同名小説を、ジェーン・カンピオン監督が実写化。1920年代の米・モンタナ州を舞台に、大牧場を経営する兄弟を中心とした複雑な人間関係が描かれている。