第94回アカデミー賞授賞式が3月28日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、主演女優賞に『タミー・フェイの瞳』のジェシカ・チャステインが輝いた。
近年まれに見る大混戦となった今年の主演女優賞には、ジェシカをはじめ、オリヴィア・コールマン(『ロスト・ドーター』)、ニコール・キッドマン(『愛すべき夫妻の秘密』)といった同賞受賞経験者、スペインを代表する国際派スターのペネロペ・クルス(『Parallel Mothers』)、亡きダイアナ元妃を演じたクリステン・スチュワート(『スペンサー ダイアナの決意』)がノミネート。5人の主演作すべてが、作品賞候補に挙がっていない点もアカデミー賞では異例の出来事で、非常に予想が難しい部門となった。
『タミー・フェイの瞳』でジェシカが演じたのは、1970年代から80年代にかけて、夫とともにテレビ伝道師とした活躍した実在の人物、タミー・フェイ。愛あふれたメッセージと寛大な人柄で視聴者を熱狂させ、伝説的な存在となるが、やがて金銭的な不正、ライバルの陰謀、夫の性的スキャンダルに見舞われ、夫婦で築き上げた帝国は崩壊していく。ジェシカ自身が、タミー・フェイについて10年間リサーチを重ねており「彼女と彼女の物語にはぶっ飛ばされた」と強い思い入れ。本人そっくりに変ぼうし、波乱の人生を生きたカリスマ伝道師をスクリーンによみがえらせた。
ジェシカは『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』で第84回アカデミー賞助演女優賞、『ゼロ・ダーク・サーティ』で第85回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたことがあり、今回が初のオスカー受賞となる。
受賞コメント
アカデミーに感謝します。
ヘアメイクアップチームも素晴らしい、彼女を見出すことができました。
いま苦難の時期です、さまざまなトラウマ、孤立があります。
多くの人が絶望感を味わっています。
差別があります。偏見があります、暴力があり、ヘイトクライムがあります。
このような時期に私はタミーのことを考えます。
絶望感を感じている人にメッセージを送ります。
ユニークであるあなたは素晴らしい。
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生中継!第94回アカデミー賞授賞式
3月28日(月)午前7:30より生中継/2か国語版・同時通訳[WOWOWプライム]
字幕版リピート放送 3月28日(月)22:00
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