現在公開中の広瀬すず×松坂桃李W主演映画『流浪の月』より、水の中にいるような深い青が印象的な未公開場面写真が到着。韓国公開も決定した。
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「原作をただなぞるのではなく李監督の“流浪の月”を作ってほしい」という原作者・凪良ゆうの激励を受け、李相日監督はいくつか原作からの設定の改変を施した。最も大きな変更点のひとつは、2か月を一緒に過ごした幼い更紗と大学生の文が、“被害女児”と“誘拐犯”として警察に引き離されてしまうシーン。
原作では動物園が舞台となっているが、映画ではとある湖に変更。李監督は「2人が引き離される時に目にした風景は、2人が再会するまで15年間も思い続ける景色ですから、とても大事なものでなければなりません。ですから実際映像になった時に、2人を繋ぐ“装置”として、もう一歩何かが必要だと感じました。それが今回は“水”でした」と明かす。
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また、「文がいる場所のそばにはいつも水があり、水の中は2人が安心できる場所というイメージで、物語に水を介在させています」とコメント。再会した更紗と文の居場所である川沿いのカフェcalicoの内装も、壁がブルーグレー、奥にある格子窓のステンドグラスがブルー、電飾にもブルーが配置され、まるで湖の中にいるような優しい青い光が2人を包み込むようだ。
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俳優たちが演じるキャラクターの視覚的なイメージにも活かされた、この“水”というキーワード。李監督は「例えるなら、更紗と文は水なんです」「そして亮は火、谷は土のイメージです。熱を発する亮の周囲には意識的に赤を配置しています。ソファや壁の絵など。一方、育みたい願望を持つ土の谷の衣装はベージュや茶系で統一しました」とコメントしている。
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そして、新たに本作を鑑賞した著名人からコメントが到着。女優・橋本環奈からは「それでも最後に儚げながらも未来への希望が残る。流浪の先に2人を待ち受けている人生に想いを馳せる」と繊細で詩的な感想が届き、凪良さんの小説「美しい彼」の実写ドラマで主演を務めた八木勇征(FANTASTICS from EXILE TRIBE)からは「ちょっと言葉では言い表せないです。本当に素敵でした」と感無量のメッセージが寄せられた。
全州国際映画祭での評判、また日本国内でのこの盛り上がりを受け、本作の撮影監督ホン・ギョンピョの母国・韓国でも今秋より劇場公開が決定した。
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『流浪の月』は全国にて公開中。