2021年度の韓国映画No.1の大ヒットを記録した、『ベテラン』『ベルリンファイル』リュ・スンワン監督の最新作『モガディシュ 脱出までの14日間』。この度、韓国を代表する名優キム・ユンソクが演じる韓国のハン大使と、北朝鮮のリム大使役のホ・ジュノがお互い一歩も譲らず対立する本編映像が解禁となった。
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第42回青龍映画賞で最優秀作品賞、監督賞含む5部門受賞。さらに第58回百想芸術大賞では映画部門大賞と作品賞を受賞した本作。
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1990年、ソウル五輪で大成功を収めた韓国政府は国連加盟の支持を集めるため、駐ソマリア韓国大使ハン・シンソン(キム・ユンソク)も首都モガディシュで政府の上層部に取り入ろうとしていた。一方、韓国より20年も早くアフリカ諸国との外交を始めていた北朝鮮のリム・ヨンス大使も同じく国連加盟のために奔走、両国間の妨害工作や情報操作はエスカレートしていく。
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そんな中、ソマリアの長官を説得しようとホテルでの面会にやってきたハン大使は、優遇の見返りに長官の息子への高額な金銭援助を要求され憤慨。一緒にきたカン・テジン参事官(チョ・インソン)に八つ当たりするが、「僕に説教している場合じゃない」と促され目をやると、さっきまで自分と会っていた長官と笑顔で会話する北朝鮮大使リム(ホ・ジュノ)の姿が。
慌ててハン大使は駆け寄り、「リム・ヨンス大使、話があります。フェアプレーを!」と訴えるが、リム大使も「ハン大使、品位を保ってください」と全く譲らない。
「ずっと妨害工作を」と詰め寄るハン大使と、「そっちこそウソを広めてソマリアにケンカを売れと?」と北朝鮮の違法な武器密売のネタを新聞に提供したことを責め立てるリム大使。韓国と北朝鮮の相容れない立場が浮き彫りになり、その傍らでは、カン参事官と、北朝鮮のテ・ジュンギ参事官(ク・ギョファン)がいまにも一戦交えそうな様相。
「国連に加盟したくて同胞を売り飛ばすマネはよせ」とリム大使が声を荒げた瞬間、銃声が鳴り響き、ホテルの外で暴動が勃発! ホテルにも発煙筒が投げ込まれ、彼らにも危険が迫る。
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ベテラン俳優キム・ユンソクとホ・ジュノが対峙し、ここから韓国、北朝鮮両大使館員たちに危機が訪れることを予感させる、緊張感あふれるシーン映像となっている。
リュ・スンワン監督は実際の事件を映画化するにあたり、一番大切にした点として「実際に起こった事件自体がものすごく劇的であったため、オーバーになりかねない要素については厳しく判断しようと思った」ことを挙げ、さらに「何より歴史の悲劇の中で起こった事件からインスピレーションを受けて出発した映画なので、実際の歴史と人物に対する尊重と、謙虚な態度を失わぬように努力した」と語る。
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モロッコでのオールロケーションと韓国最高の俳優陣とともに作り上げた圧倒的なリアリティも、本シーンには凝縮されている。
『モガディシュ 脱出までの14日間』は7月1日(金)より新宿ピカデリー、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。