映画『ターミナル』(2004)の主人公ビクター・ナボルスキーのモデルとなった実在の人物マーハン・カリミ・ナセリさんが亡くなった。
『ターミナル』は母国でクーデターが起こり、パスポートが無効となってアメリカに入国できなくなり、空港で生活し始めるようになった主人公の物語。これは、ナセリさんが書類をなくしてしまったためにイギリスに入国できず、パリのシャルル・ド・ゴール空港で1988年から2006年まで暮らすことになったという実話をベースとしている。
同作でナセリさんをモデルとしたビクターを演じたトム・ハンクスは、インスタグラムにナセリさんが『ターミナル』のポスターの隣に立っている写真を投稿。「シャルル・ド・ゴール空港でアルフレッドの名でも知られていたマーハン・カリミ・ナセリさんが亡くなったと聞き、悲しいです。『空港は、そんなに悪いものでもない』。マーハンさんほどそれを知っている人はいないでしょう。ハンクス」と追悼した。
シャルル・ド・ゴール空港で18年もの年月を過ごしたナセリさんは、空港職員たちと仲良くなり、「ロード・アルフレッド」と呼ばれていたという。亡くなる数週間前に、再びシャルル・ド・ゴール空港に戻って暮らしていたと報じられている。