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磯村勇斗「何度も観たくなる」パク・チャヌク監督の危険なラブストーリーに感激『別れる決心』

『別れる決心』のジャパンプレミアが行われ、来日中のパク・チャヌク監督が登壇、さらに解説ゲストとしてKカルチャーに造詣の深い古家正亨、特別ゲストとして磯村勇斗が参加した。

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『別れる決心』© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
『別れる決心』© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED 全 8 枚
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本年度のアカデミー賞国際映画賞部門の韓国代表に選出、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した『別れる決心』のジャパンプレミアが12月26日に都内劇場で行われ、本作PRのために来日中のパク・チャヌク監督が登壇、さらに解説ゲストとしてKカルチャーに造詣が深い古家正亨、特別ゲストとして磯村勇斗が参加した。


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『お嬢さん』(2016)以来、5年10か月ぶりの来日となるパク監督は、巨匠の新作を待ちわびる日本のファンを前に感謝を述べた後、「この作品は『お嬢さん』以来となる私の映画監督作であり、コロナ禍を経て初めて作った映画でもあります。とても意味深い作品であり、ベストを尽くして制作した作品です」と挨拶した。

古家氏が「映画賞を総なめしているのみならず、作品としての質も高く評価されている。これまでのパク・チャヌク監督作に比べて暴力や性描写が抑えられているけれど官能的。かなり興奮しました」と絶賛するように、『別れる決心』は本国でも青龍映画賞7冠を初め数多くの映画賞を受賞。さらに第80回ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ、第95回アカデミー賞の韓国代表作品にも選ばれている。

また韓国では脚本集がベストセラーになり、決めセリフがSNSで流行するなど社会現象的ヒットを記録。「BTS」のRMも本作に大ハマリしており、Instagramで映画のセリフを話す映像を投稿したりしているという。これにパク監督は「RMさんは自分でお金を出して何度も本作を観てくれたようで本当に嬉しいです。次回お会いする際にはお礼を言おうと思います」と笑顔。

本作製作においては古典的スタイルをテーマにしたそうで、「それが私がこれまでに作ってきた刺激的な作品よりも好評を博しているということが非常に興味深いです。人を愛する感情や別れの辛さというものはどの国のどの世代でも共通するものであると再確認することができました」と反響に手応えを得ていた。

舞台挨拶中盤には、特別ゲストとして俳優の磯村勇斗が監督への花束を抱えて登壇。磯村さんは自身の出演作『PLAN 75』でパク監督と同じく第75回カンヌ国際映画祭に参加したが、現地ではすれ違いとなり、この日が念願の初対面となった。

10代の頃にパク監督の映画『オールド・ボーイ』を見て衝撃を受けたという磯村さんは「あの作品を見たときに“俺はこういう作品に出るような俳優になるんだ”と思ったくらい衝撃を受けました。それを手掛けた監督とお会いできているなんて本当に夢のよう」と感無量の様子。

先に作品を鑑賞していた磯村さんは、『別れる決心』について「中毒性のある映画で面白かったです。過激なシーンを抑えつつも登場人物たちの心情にフォーカスを当てて、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と容疑者ソレ(タン・ウェイ)の掛け合いに胸がウズウズ。何度も観たくなる大人の危険なラブストーリーだと思いました」と絶賛。

また、古家氏も「美術セットにもすべて意味があり、セットから聞こえてくるセリフもあって、見ていてドキドキする。あんなにもセクシーなハンドクリームは初めて」と、ヒントをちりばめながら見どころを上げていた。

そして磯村さんは憧れのパク監督に対して「撮影現場で心掛けていることは?」と質問。これに監督は「対話」と明かし、「私の作品を見た方は、私という人間は一人で色々なことに拘り、周りの意見を聞かないような人間だと思われるかもしれませんが、私は誰よりもキャスト・スタッフと話をして彼らの話をよく聞きます。ディスカッションすることでそこから良いものを選択することができるし、そこから自分の考えが発展成長もする。これはとても重要なこと」と説明。

その返答に磯村さんも「一番大切なことですね。僕も改めて仲間たちと会話をしながら作ることを大切にしたいと思いました」と感銘を受けていた。

また司会からパク監督作品への参加の意思を問われた磯村さんは「出られるものならば出たいですよ!」と即答、「そのためには韓国語を頑張って勉強しようと思う!」と前のめり。するとパク監督も「磯村さんが韓国語をマスターするのではなく、私が日本語を勉強して日本映画でご一緒するのもありかもしれませんね」と日韓合作作品の製作に意欲を見せ、自身の作品に中国俳優タン・ウェイが出演し、ソン・ガンホが是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』に出演したことが「とても誇らしい」とアジア映画界のつながりについても語った。

最後にパク監督は「私にとって幸せな瞬間は、この作品を見て観客の皆さんが笑ってくれた時です」と話し、「ユーモアとは言語の壁を超えるのが難しいものですが、そのユーモアの部分を外国の皆さんが笑ってくださるということは、この映画で描かれているユーモアが通じたということ。皆さんもこの映画を見て面白いと感じたら、躊躇することなく笑ってくださいね」と日本の観客に呼びかけていた。

『別れる決心』は2023年2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。


《シネマカフェ編集部》

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