――12月に配信が開始されて以降、反響はいかがですか?
非常にありがたいことに「面白い」「一気に見てしまいます」「続きが気になる」「早く水曜日にならないかな」といった声を数多くいただいています。海外でも非常に見られているということで、ありがたいです。
先ほどの話にも出たような、柳楽さんの“狂気”を楽しんでいる視聴者の方が数多くいるみたいで(笑)、それは僕自身、編集の段階でも強く感じたことだったので嬉しいですね。本当にすごい“ヒーロー”なんだなと思います。もちろん、暴力そのものは恐ろしいんですけど、あの男の戦い方は、見入ってしまうような魅力があるんですよね。それが多くのお客さんに届いているのは嬉しいです。

――改めて本作の企画から配信までをふり返って、プロデューサーとして大切にされたこと、苦労されたことはどんなことですか?
長丁場でスタッフ、キャストの負担がどうしても大きくなってしまったということ。加えて各話ごとに大きな見せ場があるので、その準備の部分でも現場のみなさんは本当に大変だったと思います。
これだけの長丁場の中で、みなさんのモチベーションをどう維持していくか? そのためにも「いま、我々は面白い作品をつくっているんだ」ということを常に確認しながらやっていく必要がありました。その共通認識を深めていくということが、非常に重要なことだったと思います。それは、私というよりも、片山慎三監督が力強く旗を振ってくださったおかげだなと思います。その手助けが少しでもできていたならプロデューサーとして嬉しいです。

――最後に、映像業界を志している人たちに向けて、メッセージをお願いします。
僕自身の経験則に基づいてでしか、何かを言うことはできないですが、僕自身、これまでに素晴らしい映画やドラマに救われて、何度も人生の後押しをしてもらいました。だからこそ、いま、こうして映画やドラマづくりを仕事にさせてもらえているということは、本当にありがたい日々だなと感じています。
僕は常にワクワクしています。まだ見ぬ物語、映像、新しい語り口がこの世界にはたくさんあって、それを探す旅は本当に面白いです。なので、本当にドラマや映画のことを本当に好きでいてくださるなら、ぜひまだ見ぬものを探す旅に乗り出してほしいなと願っています。