賀来賢人と浜辺美波がW主演を務めるアニメーション映画『金の国 水の国』が現在公開中。鑑賞者から多くの感動の声が寄せられ、リピーターも出てきている本作より、本編に注目したくなる製作秘話を公開。
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本作を手掛けたのは、創立50年超えの老舗アニメーション制作会社「マッドハウス」。強い作家性、緻密で迫力満点の演出・作画などが国内のみならず海外でも高く評価されている。そこのエースクリエイター・渡邉こと乃が監督を務めており、製作にあたりまず、動物が描けるスタッフを招集。
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サーラの愛犬ルクマンとナランバヤルの愛猫オドンチメグをはじめ、大空を舞う鳥ほか印象的なシーンに動物たちが登場する本作。動物アニメーションには、格段の技術と費用が必要とされるため、そんな動物のシーンは、「マッドハウス」匠スタッフが総結集して担当し、細部渡りマッドな技術を堪能することができるので注目だ。
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劇中では、敵対する2国間に国交を開くべく、自然豊かな<水の国>から、水不足の<金の国>へ水路を引くという、一大プロジェクトを立ち会上げる。そんな中で一瞬映る、物語を大きく左右するキーアイテム「水路の設計図」もこだわり抜いて作り上げられた。
ナランバヤルが<金の国>に持って行く設計図は、背景グラフィッカ/イラストレータにして京都精華大学非常勤講師、京都芸術大学客員教授の吉田誠治に依頼。10枚~15枚ほど描いたが、本編の一部とエピローグという、少しだけの登場となっているので見逃し注意。
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また今回、ナランバヤル役の賀来さんとサーラ役の浜辺さんが、お気に入りのキャラクターについて語った。自身が演じたキャラクター以外では、<金の国>の兵士バウラ(丸山壮史)がお気に入りだという賀来さんは、「最初はサーラとナランバヤルに敵対する立場だったけど、途中で『俺は国交を開くのには賛成だからお前らを助ける』と変わっていくのがカッコ良いですよね。かなり決意のいる事なので、凄く漢気を感じました」とその魅力を語る。当初はナランバヤルに目を光らせていたが、彼の志に心打たれ、特に後半に見せる大活躍っぷりは必見。
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一方の浜辺さんは、「敢えて挙げるなら、レオポルディーネお姉さま」と、サーラの姉にして<金の国>の第一王女レオポルディーネ(戸田恵子)をチョイス。「最初は凄く癖の強い意地悪なお姉さまなのかなと思っていたんですけど、意外とそうでは無くて。何かを守るために戦っていたり、先陣を切って何かを変えていこうとする姿に、憧れました。あの人にはあの人なりの物語があるんだなと思うと、凄く考えさせられました」とコメント。序盤はサーラとナランバヤルを試すような底知れない恐ろしさを感じさせるレオポルディーネだが、実は誰よりも<金の国>の未来を案じている人物。第一印象とのギャップに惹かれること間違いなしのキャラクターだ。
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『金の国 水の国』は全国にて公開中。