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『ザ・ホエール』個性派監督に愛されるアジア系俳優ホン・チャウに迫る

ブレンダン・フレイザーが本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞した『ザ・ホエール』。本作で同助演女優賞へノミネートを果たしたホン・チャウに注目した。

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『ザ・ホエール』© 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.
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ブレンダン・フレイザーが本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞した『ザ・ホエール』。本作で同助演女優賞へノミネートを果たしたホン・チャウに注目した。


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ホン・チャウは、ベトナム難民の両親のもとタイの難民キャンプで生まれ、アメリカへ移住。ボストン大学で映画学を専攻し、脚本を書きながら役者の道を志したという。

長編映画初出演はポール・トーマス・アンダーソン監督による『インヒアレント・ヴァイス』(14)。その後、長編2作目の出演となったアレクサンダー・ペイン監督作『ダウンサイズ』(17)で絶賛を浴び、数々の賞にノミネート。

ドラマ「ウォッチメン」などの出演を重ねる中、本作で『ザ・ホエール』で本年度アカデミー賞助演女優賞に初ノミネートを果たし、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァンらとともに、アジア系俳優の1人として注目を集めた。

ダーレン・アロノフスキー監督は彼女の起用理由について「『ダウンサイズ』で初めて知りその演技に心を奪われた」と後に語っているが、フィルムメイカーの中ではすでに彼女の存在は知れ渡り、その間参加してきた作品群は、これからリリースラッシュとなりそうだ。

本作と同じくA24製作、ケイリー・ライカート監督作、ミシェル・ウィリアムズと共演した『Show up』(原題)は4月本国での公開を迎え、超豪華キャストが集結するウェス・アンダーソンの最新作『Asteroid City』(原題)は5月、カンヌでお披露目。ベールに包まれたヨルゴス・ランティモス監督作『AND』(原題)の新情報も待たれており、個性派監督からのラブコールが止まらない。

そんなホン・チャウの魅力を存分に堪能できる『ザ・ホエール』では、自宅で孤独な引きこもり生活を送るチャーリーを支える、唯一の友人リズ役を演じている。チャーリーの亡き恋人の妹で、看護師であるリズもまた様々な事情を抱えているキャラクターのひとり。

ホン・チャウはこの役を演じるにあたり、本作で描かれる“人間の複雑さ”に強く惹かれたといい、「(この作品は)誠実さや人を受け入れること、愛を描いた物語です。でも人間が生きていく中で、それらに正面から向き合うことは簡単ではありません」と話す。

「自分の全人生を捧げる大義や相手を探している人達がいるように、リズは自分自身を繋ぎ止めるものを探しています。彼女はチャーリーの一番危険な行為を助長してしまっているとも言えます。たとえそれが愛ゆえだとしても。私たちの誰もがこういった、大切な人のために見て見ぬふりをしたことはあるのではないかと思います」。

本作で初対面だったブレンダン・フレイザーは、彼女について「役柄のリズと同じようにエンパシーで溢れている人。僕が仕事をしてきた30年間彼女ほど仕事にコミットしている人はみたことがない」と明かす。

長年来の友人同士のような親近感、信頼を寄せていたというホン・チャウは「(ブレンダンは)いい人を通り越して会ってすぐにハグをしたくなってしまうような人なんです(笑)」と言い、「彼は完全にチャーリーになり切っていて、あの天使のような顔しか目に入らなくて、とにかく面倒を見てあげたい気持ちになりました」とふり返る。

限りある時間と空間の中で、互いを必要とし支え合ってきた2人のやりとりは、親密さとやるせなさが入り混じる。リズという相手だからこそ、素顔を見せるチャーリーの姿も見逃せないものとなっている。

『ザ・ホエール』は4月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。


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《シネマカフェ編集部》

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