ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリーらが共演、アカデミー賞受賞のフランシス・マクドーマンドとブラッド・ピット率いる「PLAN B」がタッグが組んだ話題作『ウーマン・トーキング 私たちの選択』から、世界から高く評価された女優たちの演技力が光る議論シーンの本編映像が解禁となった。
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本作は、意志や尊厳を奪われた女性たちが集まり、自分たちと子どもたちのためによりよい世界を築くにはどう前へ進めばいいのか、話し合う物語。大半が納屋の中で展開されるストーリーを観客に飽きさせずに引き込ませることができるのは、サラ・ポーリー監督による緻密に練られた脚本と、俳優陣の卓越した演技力の賜物だ。
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サラ監督は、ある特定の宗教コミュニティが舞台の本作を普遍的なものとして感じてもらうために寓話の世界として描いたという。そのこだわりを裏づけるように、ジェシーは「(この作品に対する)私の感想は『こんな女性たちを知ってる』でした。彼女たちは私の中にもいます。人生で彼女たちのようであった時期があります」と語っている。
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解禁となった本編映像は、女優陣の演技が光る納屋での話し合いシーン。フランシス演じるスカーフェイス・ヤンツは信仰に基づいて男たちを赦すべきだと主張するが、クレア演じるサロメは呆れたように笑って立ち上がり、赦さないと主張する。
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男たちを赦して天国に行くか、赦さず追放されるか。究極の選択を前に、女性たちの心は揺れ、交わされる言葉に熱がこもる。それぞれの戸惑いや決意が行き交うなか、オーナ(ルーニー・マーラ)の「天国だけでなく 地上でも存在理由が必要よ」という言葉に、「何もしない」派のスカーフェイス・ヤンツは娘の手を取り立ち去ってしまう…。
感情を露わに訴えるサロメや、静かに核心をついた言葉を発するオーナほか、それぞれの女性たちの個性がそのまま表現された、魂の議論シーンとなっている。
脚本の構成力、俳優陣の引力、そして物語の核となる女性たちの議論と選択の過程。それぞれの観点から深く味わうことのできる至高の1作となった本作について、岩井志麻子(作家)は「どこかへ逃げようかと悩んだり、敵地に乗り込もうかと迷ったりする前に、まずは話し合える仲間を見つけてほしい。女には必ず、同じ思いを持つ仲間がいる井戸端や干し草置き場が用意されている」とコメント。
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児玉美月(映画批評家)も、観客は「女たちの生と尊厳が懸けられた議論に参加を余儀なくされる」と言い、「これが『過去の歴史』ではなく『進行形の現実』であることを知ったなら、もう『何もしない』ままではいられない。わたしたちは、どんな未来を選ぶ?」と問いかける。
そして北村道子(スタイリスト)は「すべての俳優たちにアカデミー賞をあげたい」、DIZ(映画アクティビスト)は「俳優一人一人の演技の引力に強く心を揺さぶられた」と、サラ監督自身もカギだったと語る俳優陣の演技力に注目している。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。