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【ネタバレあり】「スター・ウォーズ:アソーカ」6話 “遠い昔、はるかかなたの銀河系で…”の具現化 SWは銀河のおとぎ話

「スター・ウォーズ:アソーカ」第6話では、帝国の残党が追うスローン大提督が生き延びていた。サビーヌはついにエズラ・ブリッジャーとも再会! そんな今回のエピソードは、“遠い昔、はるかかなたの銀河系で…”で幕を開けた

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「スター・ウォーズ:アソーカ」6話 (C)2023 Lucasfilm Ltd.
「スター・ウォーズ:アソーカ」6話 (C)2023 Lucasfilm Ltd. 全 6 枚
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前回、アナキン・スカイウォーカーから“最後の訓練”を受けたアソーカ・タノが宇宙クジラでサビーヌ・レンを探しに向かった「スター・ウォーズ:アソーカ」

第6話では、サビーヌや魔女のモーガン・エルズベスたちが辿りついた惑星ペリディアで、帝国の残党が追うスローン大提督が生き延びていた。さらに、サビーヌがついに旧友エズラ・ブリッジャーとも再会! そんなペリディアを舞台にした今回のエピソードは、“遠い昔、はるかかなたの銀河系で…”から始まる「スター・ウォーズ」が銀河を舞台にした壮大なおとぎ話であることを改めて実感させるものとなった。


ジェダイの古代民話や、魔術がカギに!?


第6話で興味深かったのは、古代の話が何度も出てきたこと。アソーカは宇宙クジラ・パーギルでサビーヌやモーガンたちを追いながら、ヒュイヤンからジェダイ聖堂で教わった銀河の歴史を思い出すと話していた。「遠い昔、はるかかなたの銀河系で…」と、「スター・ウォーズ」の始まりを告げる言葉を受けてのタイトル出し。この言葉を劇中の人物(ヒュイヤン)が口にしたのもおそらく初めてでは?

また、サビーヌの選択を恐れるアソーカにかけた「フォースは先を見通す力を与えるが、すべての答えを与えるわけではない」というヒュイヤンの言葉は、“これぞスター・ウォーズ”ともいうべき示唆に富む言葉だった。確かに、だからこそアナキンも道を誤ったのだから。

一方、ベイラン・スコールも“ペリディアへの道”がジェダイ聖堂で聞いたおとぎ話だと話していた。言い伝えられるおとぎ話は、あながちすべてが作り話とは限らない。「遠い昔、はるかかなたの銀河系で…」と始まる、おとぎ話と思っていた星に実際にやってきたのだから、ベイランも不思議な感覚になったのだろう。いつになく自分語りをしていたのが印象的。

スローン大提督から「将軍」と呼ばれたベイランはアナキンのことも知っており、クローン戦争の終わりに“オーダー66”で抹殺されたと思われていたジェダイの生き残り。ジェダイ・オーダーから自ら決別した身で、スローン大提督から「君もか」と言われているように、その点ではアソーカと同じである。

かつて堕ちたアナキンは「自分の力で銀河に平和をもたらす」と語っていたが、ベイランの野望は違うらしい。そうした“力”はいずれ衰えるものだと悟っている。求めるのは“始まり”。ジェダイの滅亡、帝国の台頭、善と悪、光と闇、繰り返されてきた攻防を「私が終わらせる」と言い、「おとぎ話が本当なら」というベイラン。スローン大提督もかなりの強敵だが、ベイランの危うさを垣間見た。演じるレイ・スティーブンソンの含みを持った演技も素晴らしく、その死が本当に惜しまれる…。

そして、弟子のシン・ハティにはジェダイ以上のことを教えたという自負があるベイラン。今回、シンも随分と質問が多くなった。生き別れたきょうだい同然の友人のためにここまでするサビーヌの気持ちも理解できないだろうし、古代の民話やナイトシスターの魔術についても訝しげだ。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の時代に、「ジェダイは本当にいたのか」とレイがハン・ソロに問い、ハン・ソロ自身もフォースやジェダイは「よくあるおとぎ話の類いだと思っていた」と明かしたように、師ベイランの野望もナイトシスターの魔術も、若いシンにとっては同じに思えるのかも。彼女に生じている疑念には注目していきたいところだ。

第6話の舞台となった、はるかかなたの惑星ペリディアは、宇宙クジラ・パーギルが最後に行きつくところ、まるで宇宙墓場のような遺跡と灰色の荒野に被われた星だった。帝国復興を目指す「ナイトシスター」の生き残り、モーガン・エルズベスはこのペリディアに3人のグレート・マザーたちにより導かれたという。

ナイトシスターはアニメシリーズの「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」に登場したダソミアの魔女たちだ。「クローン・ウォーズ」でアソーカとも関わりがあり、ドゥークー伯爵の弟子だったアサージ・ヴェントレスというシスはナイトシスター出身。かのダース・モールは同じダソミアの男性である。『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にちらっと実写で登場したモールは、実は半身機械となって生き延びており「クローン・ウォーズ」でも「反乱者たち」でもキーパーソンの1人となっていた。

グレート・マザーはそれぞれアクトゥロポー、クロソー、ラキーシスという名で、ギリシア神話の運命を支配する3女神(アトロポス、クロートー、ラケシス)がモチーフとなっているらしい。

ナイトシスターの祖先となるグレート・マザーたちが、スローン大提督と通じていた。その船は傷だらけでもなお多くの兵力を維持しており、ペリディアから何やら積み込んでいる。ナイトシスターの魔術の源、緑色の“命の水”…でもないようだ。

この満を持して登場した帝国の後継者、実写版スローン大提督は冷徹さも、威厳もそのままでラスボス感が半端ない。演じるのは、『ローグ・ワン』ゲイレン・アーソ役で知られるマッツ・ミケルセンの実兄ラース・ミケルセン。アニメ「反乱者たち」からスローン大提督を演じてきた。「反乱者たち」では惑星ロザルで反乱軍を追い詰めながらエズラとともに姿を消したままで、本作と同時期の「マンダロリアン」シーズン3ではモフ・ギデオンが「何の情報もない」と“シャドー評議会”で言及していた。

知将のスローン大提督は、アソーカが宇宙クジラに乗ってペリディアに向かっていると知らされると、アソーカの生い立ち、経歴、故郷、マスターなどすべてを知らせろとモーガンに命じている。終盤に向けて、アソーカとの対決が期待できそうだ。

しかし、計り知れぬ力を持つ魔女の故郷の星からは一刻も早く逃げ出したい様子のスローン大提督。実はナイトシスターの魔術をひどく恐れている。ナイトシスターもジェダイも、しばしば死と復活を偽る、という共通点がある。ジェダイにとって死はある意味、死ではないし、ダース・モールも蘇っているほどだし。

こうした諸々の展開から、今後の「スター・ウォーズ」劇場映画として予定されている3作品のうちの1作を思い出した。旧三部作の25,000年前に遡るフォースを操る最初のジェダイについての物語を描くという、『インディ・ジョーンズ と運命のダイヤル』のジェームズ・マンゴールド監督作品。劇場映画の製作総指揮は3作品とも本作のクリエイター、デイブ・フィローニであり、何かつながりがあるのかも。


スローンが生きていれば、エズラも生きている!旧友の再会はわかっていても胸アツ


スローン大提督が生きているなら、エズラも生きている。マンダロリアンゆえに約束事には厳しいサビーヌは、ベイランとの約束通り、置き去りにされる可能性がありながらもエズラを探しに行くことに。ペリディアのオオカミのような生物を馬のように乗りこなして旅立った。

途中、トルーパーのイノック隊長が言っていたように流浪民たちに襲われる。まるで“クロサワの世界”から飛び出した落ち武者のような流浪民だが、やはりマンダロリアンであり、ジェダイであるサビーヌは双方の利点を生かして戦える。そして、フォースを通じてなのか、歩くヤドカリのような不思議な生き物ともすぐに打ち解けたからこそエズラに辿りつけた。

実写エズラ・ブリッジャーを演じるのは、A24の映画『インスペクション ここで生きる』にも出演していたイーマン(エマン)・エスファンディだ。銀河のはるかかなたに飛ばされるという壮絶な経験をした風格を感じさせる、年月を重ねたエズラ。その佇まいもさることながら、実写で再現されたサビーヌとの息の合ったやりとりに妙に納得してしまった。旧友たちの再会は嬉しいものだ。「早く帰りたい」とエズラは言うが、「一体どうやって!?」という言葉を胸にしまったサビーヌに思いやりを感じた。

エズラの師匠は、「反乱者たち」内で亡くなっているケイナン・ジェラス。エズラのようにジェダイ・オーダーではなく、その外で訓練された者は「木剣ジェダイ」(英語でもBokken Jedi)と呼ばれるらしい。第3話の「座頭市」(Zatochi)という訓練法といい、銀河のおとぎ話の原点は日本発の“サムライ”でもあるのだ。

ちなみに、「イカゲーム」の韓国俳優イ・ジョンジェがジェダイを演じる「アコライト」(原題/2024年配信予定)も、ジョージ・ルーカスが影響を受けたクロサワ映画『用心棒』『隠し砦の三悪人』といった作品へオマージュを捧げるものとされている。

「スター・ウォーズ:アソーカ」は毎週水曜、ディズニープラスにて独占配信中。


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《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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