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初笑いにおすすめ! 動画配信サービスで視聴可能、傑作海外コメディドラマ7選

2024年年始の初笑いにおすすめの海外コメディドラマ「Girls5eva/ガールズ5エバー」「クラス・オブ・2007」「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」「終わってない! 40代わたしのリスタート」「チャッキー」「マーダーズ・イン・ビルディング」「海賊になった貴族」を紹介。

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「マーダーズ・イン・ビルディング」シーズン3 © 2023 Disney and its related entities
「マーダーズ・イン・ビルディング」シーズン3 © 2023 Disney and its related entities 全 9 枚
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新しい年の幕開け。今回は記事のタイトルの通り、2024年、初笑いにオススメの海外コメディドラマ7作品を選んで紹介したい。2023年視聴作をざっと振り返り、筆者が今でも笑いが込み上げてくる作品を、様々な配信サービスからチョイス。暇つぶしにどうぞ……と言いつつも、全作品傑作なので、ぜひマイリスト追加だけでも検討してほしい。

「Girls5eva/ガールズ5エバー」( Netflix)

2000年代のファッションや音楽をアップデートして取り入れたY2K(Year 2000)が流行りだして早数年。“一周回ってかっこいい”と扱われがちなあの時代だが、実際に振り返ってみると痛々しい部分もあったりする。そのえぐみを抽出して笑いに昇華させているのが、「Girls5eva/ガールズ5エバー」だ。

主人公は、90年代末から00年代初頭に一世を風靡したガールズグループ「Girls5eva」のメンバー4人。兄が経営するレストランを手伝いながら、教師の夫と一人息子と仲睦まじく暮らすドーン(サラ・バレリス)、ソロ転身後に鳴かず飛ばずで、飛行場の鳥駆除バイトで生計を立てるウィッキー(レネイ・エリース・ゴールズベリイ)、ワーカホリックな歯科医で元妻に未練たらたらのグロリア(ポーラ・ペル)、夫とインフルエンサー活動をしつつも夫婦生活が破綻しているサマー(ビジー・フィリップス)だ。

業界から干されて20年後、人気ラッパーに楽曲をサンプリングされたことをきっかけに、彼女たちは再結成を決意。しかし、マネージャーから搾取されていたこと、有名作曲家が提供する曲が今の自分たちには合わないことに気づき、自力で這い上がらざるを得なくなる。個性際立つ4人と、その周りに集うクセ強な人々が繰り広げる会話のキャッチボールだけでも相当面白いのだが、何といっても秀逸なのが、回想を補うために挿入されるフェイク映像。あの頃っぽいファッションや振り付けで「都合の良い女であること」を歌う「Girls5eva」のミュージックビデオや(しかも音楽がめちゃくちゃキャッチー)、セレブの豪邸自慢番組にドッキリ番組など、実際に流行っていたテレビ番組のパロディなど、当時の浮ついた空気感への皮肉が冴えている。

シーズン2からは、信仰心の強すぎる夫婦、仮面系ミュージシャン、カントリー音楽に転向したラッパーなど、現代ポップカルチャーを踏襲したネタも増加。個人的には「ゲーム・オブ・スローンズ」と「サクセッション(メディア王 ~華麗なる一族~)」を掛け合わせたような架空番組「ビジネス・スローン」の存在が気になっている。現在シーズン2まで配信中で、2024年3月よりシーズン3が配信予定。

「Girls5eva/ガールズ5エバー」はNetflixにて配信中。

「クラス・オブ・2007」(Amazon Prime Video)

ノスタルジーという点で「Girls5eva/ガールズ5エバー」と共通するのが、「クラス・オブ・2007」。「ザ・ティン・ティンズ」、ネリー・ファータド、「ゴシップ」、「ヤー・ヤー・ヤーズ」、KTタンストールなどの2000年代半ばのヒットソングをBGMに、地獄の同窓会を描いたコメディドラマだ。

最初に登場するキャラクターは、恋愛リアリティ番組に出演して赤っ恥を掻き、半年間、人との繋がりを遮断していたゾーイ(エミリー・ブラウニング)。住処であるトレーラーハウスの周辺で地割れが発生し、異変を感じてスマホの電源を入れると、「高台へ避難を」という緊急通知が。山頂にある母校へと急いで向かう。奇しくもその日は同窓会パーティーが開催されており、ゾーイは10年ぶりに旧友たちと過ごすことに。さらに、大洪水で校舎のある山が陸の孤島になってしまい、余儀なく共同サバイバル生活が始まってしまう。

食料やトイレ、電気など、世界の終わり故に発生する苦難よりも大きな問題が、彼女たちが多感な時期に経験した傷。数時間の再会ならば、懐かしさによる興奮で楽しかった出来事のみ思い出すことができるが、その時間が長くなればなるほど、過去の嫌な記憶が掘り返されてしまう。

特に、元いじめっ子のサスキア(ケイトリン・ステイシー)が必要性に迫られてまとめ役となり、厳しく統率したことで、各々溜め込んでいた鬱憤が爆発。本音でぶつかり合い、過去を精算していく羽目になる。世界の終末を背景に友情をテーマにしているのに重たくないのは、コメディで包み込んでいるから。とある事件により行なわれる裁判や人身事故、お化け騒動など、常に騒々しく揉めている様子が面白おかしい。開かれたエンディングになっているが、シーズン2の更新が決定。この先の物語も楽しみだ。

「クラス・オブ・2007」はAmazon Prime Videoにて配信中。

「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」シーズン2( U-NEXT)

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海外旅行気分に浸りたいのなら、擬似体験できる「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」を観てみてはいかがだろうか。架空のリゾートホテルチェーン「ホワイト・ロータス」を舞台にしたブラックコメディで、リミテッドシリーズとして制作されたものの、あまりの高評価にシーズン2が制作され、現在シーズン3も控えている人気作だ。

シーズン1の舞台はハワイ。宿泊客としてやってくるのは、不動産経営をする夫と三流記者である妻の新婚夫婦、起業家の妻と癌検診の結果に怯える夫、インターネット中毒の息子、辛辣な娘とその友人で構成された団体客、そして母を亡くした裕福な中年女性の3組。彼らを出迎えるのは、ヤク中の支配人、妊娠後期を隠す研修生、独立起業を目指すスパ施設のマネージャーなど。和やかな雰囲気で始まる休暇だが、この中の誰かが死体になることは冒頭シーンで明らか。漏れなく嫌な奴ばかりが揃っており、事態が悪転していく様子は冷笑もの。

シーズン2はイタリアのシチリア島へと舞台が移り、海水浴を楽しむ女性が海に浮かぶ死体を発見した場面から始まる。事件の少し前、スタッフ管理や風紀の乱れに厳格な支配人の傘下にある「ホワイト・ロータス」に集まったのは、祖先を辿るためにやってきた祖父・父・息子の3世代親子、夫たちが学生時代の友人同士である2組の夫婦、裕福な中年夫婦とそのアシスタント。彼らが船着場に到着したところを、2人の娼婦が虎視眈々と狙っている。

シリーズのクリエイターであるマイク・ホワイト曰く、1にフォーカスしていたのが「お金」だったのに対し、2で焦点を当てたのは「セックス」。1以上に痴情のもつれが激しく、より衝撃的なエンディングが訪れる。両シーズン共に登場したジェニファー・クーリッジは、「エミー賞」獲得も納得のインパクト。なお、シーズン3はタイを舞台に、「死と東洋の宗教とスピリチュアリティ」をテーマにするそうだ。

「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」はU-NEXTで配信中。

「終わってない! 40代わたしのリスタート」(Disney+)

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20分台の短い尺で軽い気持ちで観られるハートウォーミングなコメディがお好みなら、「終わってない! 40代わたしのリスタート」がオススメだ。主人公は、恋人のためにキャリアを捨てて渡英するも婚約破棄となり、10年ぶりに前職の新聞社に復帰したネル。空白期間もある上でのコネ採用だったため、担当することになったのは、花形の一面報道枠とはかけ離れている死亡記事。さらに、オフィス代わりにあてがわれたのは倉庫部屋だった。

渋々とリスタートを切る彼女だが、スピリチュアルな力が宿ってしまう。死亡記事で取り扱う死人たちが幽霊として目の前に現れ、記事を提出するまで成仏してくれなくなってしまったのだ。しかし、幽霊との対話を通じて、現実社会で直面する仕事や友情、恋愛などの悩み、そして辛い過去などに向き合い前進していけるようになる。主演ジーナ・ロドリゲス(「ジェーン・ザ・ヴァージン」「サムワン・グレート -輝く人に-」など)がとにかく魅力的で、ふにゃあっと口元を歪めるふてくされる表情も憎めないほど、人間臭い主人公をチャーミングに演じている。

また、気高すぎて失礼な面もある上司レクシー(ローレン・アッシュ)、色々なこだわりを持つ同居人エドワード(リック・グラスマン)も良い味を出している。ちなみに本作、2023年にしれっと配信され、ごく一部の海外ドラマファンの間でしか話題に上がらず残念だったのだが、実は本国アメリカでは、テレビ放送とデジタル配信の合算で、第1話は初公開後7日間で約760万人の視聴者を獲得。ABC制作におけるコメディデビュー作として過去4年近くで最も視聴された作品だったそう。2024年2月にシーズン2も配信予定。日本でも配信されることを願っている。

「終わってない! 40代わたしのリスタート」はディズニープラスで配信中。

「チャッキー」(Hulu)

2019年公開のリブート版『チャイルド・プレイ』は、デジタル化したチャッキーを使って現代社会の恐怖をテーマに描いていたが、どことなく味気ないものになっていた。それもそのはず、チャッキーの生みの親であるドン・マンシーニの承認なしに製作されたからだ。

一方でこちらのドラマシリーズはマンシーニが7作目『チャイルド・プレイ~チャッキーの狂気』の正統な続編として手がけているため、我らが求めるチャッキー節が全開だ。子ども相手でも容赦ない口汚い言葉、スプラッタを交えたブラックジョークの数々が、物騒なドラマをコミカルに味付け。トーク番組仕立ての映像が挟み込まれるなど、悪ふざけも満載だ。

シリーズの主役となるのは、ヤードセールで殺人鬼チャールズの魂が憑依したグッドガイ人形=チャッキーを購入した、中学生のジェイク(ザカリー・アーサー)。チャッキーは、家庭での疎外感や学校でのいじめなどに悩むジェイクの心に付け込んで殺人をそそのかしつつ、周辺人物を次々と殺害。ジェイクは殺人の容疑者になってしまう。しかし、いじめっ子のレクシー(アリヴィア・アリン・リンド)、実録ポッドキャスト配信者のデヴォン(ビョルグヴィン・アルナルソン)と共にチャッキーを退治することを決意する。

チャッキーとその花嫁ティファニーの声は、シリーズを通して担当してきたブラッド・ドゥーリフとジェニファー・ティリーが演じており、他にも『チャイルド・プレイ』お馴染みのキャストたちがそのまま続投。チャールズがいかにして殺人鬼になったのかや、ティファニーとの馴れ初めなども紐解かれており、シリーズファンにとって嬉しい作品となっている。シーズン2の舞台は、ジェイクたちの環境に合わせて、全寮制のカトリック寄宿学校に。本国では2023年末にシーズン3が放送されていたが、日本にはまだ未上陸。早く配信してほしいものだ。

「チャッキー」はHuluにて配信中。

「マーダーズ・イン・ビルディング」(Disney+)

「マーダーズ・イン・ビルディング」シーズン3 © 2023 Disney and its related entities

コロナ禍の後推しで再ブームが訪れた“ポッドキャスト”をフックに功を成したのが、「マーダーズ・イン・ビルディング」。ニューヨークはアッパーウエストサイドの高級アパートに住む、半引退状態の俳優チャールズ(スティーヴ・マーティン)、経済的に苦しいブロードウェイの演出家オリバー(マーティン・ショート)、叔母の家で一人暮らし中である若手アーティストのメイベル(セレーナ・ゴメス)が、非常事態によって付近のレストランで居合わせた際、同じ実録犯罪ポッドキャストの愛聴者であることに気づき、意気投合。アパート内で起きた殺人事件を追及するポッドキャスト番組を一緒にスタートさせ、真犯人に迫っていく。

軸にあるのはミステリーだが、回が進むにつれて深まっていく3人の友情物語にもなっており、年齢差や属する世界の違いから生じるギャップが楽しく、作品のトーンは全体的に軽やか。マーティン、ショート、ゴメスの相性が良く、シーズン2以降は彼らが一緒に過ごしている姿を眺められるだけで嬉しくなる。共にエグゼクティブプロデューサーに名を連ねる3人の良好な関係が、きっと作品にも滲み出ているのであろう。

さて、流石にアパート内ですべてを完結するのが難しくなったのか、シーズン3では異なる建物で殺人が起こる。オリバーが手がける最新ミュージカルを上映する劇場内だ。その出演者として登場するのは、何とポール・ラッドとメリル・ストリープ。ラッドがいけすかないハリウッド俳優、ストリープが売れない舞台俳優という設定だけでも笑えるのに、クオリティの高い珍ミュージカルもパンチが効いており、ドラマに新たな風が吹き込まれている。シーズン4も2024年に配信予定。

「マーダーズ・イン・ビルディング」はディズニープラスにて配信中。

「海賊になった貴族」(U-NEXT)

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海賊の黄金時代であった1717年、裕福な地主のスティード・ボネットが妻子と財産を捨て、海賊へと転身するー。「海賊になった貴族」は、そんな驚きの実話をもとにしたコメディドラマだ。航海経験ほぼゼロのボネット(リス・ダービー)が荒くれ者だらけの世界に飛び込んですんなり上手くいくはずはなく、給料制で雇用している海賊たちからは力量を疑われ、瀕死状態を救ってくれた黒ひげエド(タイカ・ワイティティ)に、代理で船長業を任せることに。以降は、2人の関係を中心にしたロマンスが繰り広げられる。品の良さを隠しきれないボネットとワイルドでカリスマティックなエドという真逆のキャラクターが惹かれ合うドラマティックな物語の面白みに加え、殺るか殺られるかの瀬戸際もあるのに緊張感を欠くあべこべな展開が笑いを誘う。

カモメと会話できる不思議人バトンズ(ユエン・ブレムナー)、歌が上手で天然気質なフレンチー(ジョエル・フライ)、皮肉屋な筆記係ルシウス(ネイサン・フォード)など、乗組員たちも個性豊かなキャラクターたちが勢揃い。フレッド・アーミセンやウィル・アーネットなど、コメディ好きにはたまらないゲストも。

ちなみに同時代、男性船員同士の親密なパートナーシップは珍しいことではなく、ボネットと黒ひげが同性愛者だった可能性はなきにしもあらずと言われている。本作のクリエイターであるデヴィッド・ジェンキンスは、ボネットがなぜすべてを捨てて海賊紳士になったのか、また黒ひげの手厚い擁護を受けていたのか、明確な答えが明かされていないことに魅力を感じ、ドラマを創り上げたそう。シーズン2まで配信しており、シーズン3は制作未定だ。

「海賊になった貴族」はU-NEXTにて配信中。

《山根由佳》

山根由佳

執筆・編集・校正・写真家のマネージャーなど何足もの草鞋を履くフリーライター。洋画・海外ドラマ・韓国ドラマの熱狂的ウォッチャー。観たい作品数に対して時間が圧倒的に足りないことが悩み。ホラー、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマが好き。

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