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エストニアで同性婚が認められた原動力に『Firebirdファイアバード』監督&主演来日決定

エストニア・イギリス合作映画『Firebirdファイアバード』から、エリート将校と二等兵の愛を映した本予告と、ペーテル・レバネ監督と主演俳優オレグ・ザゴロドニーのビデオメッセージが解禁。2人の来日も決定。

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『ファイアバード』© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms
『ファイアバード』© FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms 全 16 枚
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『博士と彼女のセオリー』『キングスマン』に出演したトム・プライヤーと、ウクライナ・キーウ出身のオレグ・ザゴロドニー共演によるエストニア・イギリス合作映画『Firebirdファイアバード』。この度、旧ソ連占領下のエストニアを舞台に、エリート将校と二等兵の愛を壮大なスケールでドラマティックに表現した本予告と、ペーテル・レバネ監督と主演俳優オレグ・ザゴロドニーのビデオメッセージが解禁。

2人は2月6日より来日し、東京・横浜・名古屋・京都・大阪の劇場にて舞台挨拶に登壇することも決定した。

本作は、ロシアの無名俳優セルゲイ・フェティソフが書き遺した回想録「ロマンについての物語」を、「ペット・ショップ・ボーイズ」の「Together」やModyの「Wait for Me」、BBCワールド制作のライブドキュメンタリー『Robbie Williams:Fans Journey to Tallinn』の監督・プロデューサーとして知られている、エストニア出身のペーテル・レバネが映画化。

この度公開するファーストルックの本予告は、緊張感が漂う冷戦下のエストニアで、秘められた2人の愛の感情がドラマティックな演出で表現。時代に翻弄される2人に待ち受ける心震える愛の結末が気になるものとなっている。

また併せて公開となったビデオメッセージは、監督はロンドンで、オレグはキーウにて数日前に撮影されたもの。2人とも日本を訪れて、観客と会えることを楽しみにしている、と語っている。特にオレグは、ウクライナが戦禍にある現在、海外渡航が非常に困難な中での訪日が実現する。

この1月より同性婚法が施行へ…エストニアの歴史を変えたレバネ監督執念の映画化

エストニア出身のレバネ監督は、かねてから同性婚を国に認めさせるための様々なロビー活動を行ってきたという。2014年には地元のメディアのインタビューに、こう答えている。

「今日、エストニアは人種と寛容、あるいは国家が禁止し、侵害し、命令するもののうち、どの価値観が正しいと考えるかを選択しなければならない時に来ています。私は今ロンドンに住んでいますが、英国でも同性法案について活発な議論が展開されています。なぜなら、この春に女王が結婚法の最終版に署名したからです。それは性別に関係なく全ての人々に結婚の権利を与えるものです。エストニアでは住民投票どころか議論することさえ許されない」。

その7年後の2021年、エストニアにおいて本作がLGBTQ映画として初めて一般劇場公開されると、コロナ禍にも関わらず大ヒットを記録。同時に配信も行った結果、同国で公開されたすべての映画の中で4番目に収益を上げた作品となった。

この映画のメッセージは当時大きな反響をよび、公開から2年後の2023年3月には、国会で同性婚法案が議決され、2024年1月より施行されるに至った。この映画の存在が、国をも動かす大きな原動力となったといえる。これはバルト三国はもちろん、旧ソ連圏では初、エストニアは世界で35か国目の同性婚承認国となった。

ウクライナ・キーウ在住のオレグ・ザロゴドニーが立ち上げた支援活動とは?

本作でロマン役を演じたオレグ・ザゴロドニー。ウクライナ・キーウ出身でモデルでもあった彼は、ロシア侵攻の初期に、失職した知り合いのお針子を助けるつもりで軍服のデザインを手掛けて製品にし、私財を投じて最前線にいる兵士たちに送る活動を始めた。資金が底を尽くと、自身のインスタで寄付を募った。

その運動の過程で、本作『Firebirdファイアバード』を観た写真家ブルース・ウェバーと知り合った彼は、ブルースの助言を受けて軍人のためにだけでなく、一般人のためにデザインした洋服を販売、その売り上げを支援に回す活動も始めた。

そのブランド「Brave+1」は、オレグがデザインしたミリタリー調の洋服で1着売れれば、3着の軍服を同胞たちに提供できるとしている。彼はこの活動で7,000の軍服やアイテムを支援できると考えている。

『Firebirdファイアバード』は2月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。



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《シネマカフェ編集部》

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