2023年韓国国内映画賞25冠と最多受賞を記録した『梟ーフクロウー』。この度、本作のメガホンをとり、新人監督賞を数多く受賞したアン・テジン監督のオフィシャルインタビューが解禁された。
本作は、史実に残された最大の謎に迫る<全感覚麻痺>サスペンス・スリラー。リュ・ジュンヨル演じる“盲目の目撃者”が謎めいた死の真相を暴くために常闇を奔走する物語は、圧倒的な没入感と、緊張感をもたらし、観る者全ての五感を麻痺させる。
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1,000万人以上もの観客を動員した映画『王の男』(05)で助監督を務めたアン・テジンは、それ以来、キャリアを通して様々な作品で確かな経験を積み、本作で長編監督デビューを果たした。
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アン監督は本作で「初めから現代的なスリラーを作ろうと意図していました」といい、「本作は、実際(ファクト)の歴史と架空(フィクション)のキャラクターを結び付けた物語である一方、スリラーの要素もあります。私は、それら2つの側面を持つ物語を作り上げようとしました」と明かした。
「この映画は目撃者と秘密を巡るスリラーなので、その秘密が解き明かされるシーンがあります。私はその秘密を目撃するシーンを書くことを心から楽しみましたし、それを撮影するのも楽しかった」とふり返り、“予測できない物語”が必見ポイントだという。
撮影セットについては「宮廷を巨大な牢獄のように閉ざされた印象に見せたかったんです。そのような場所から逃げるという主人公の奮闘が、よりスリル感をもたらすと思ったからです」とこだわりを明かした。朝鮮王朝時代の<仁祖実録>(1645年)に残された“怪奇の死“にまつわる歴史的な謎に、斬新なイマジネーションを加え誕生した本作。
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「映画の鑑賞後に調べると、『これも歴史的な事実なの?』と思ってしまうような非常に多くのディテールが映画を通して見られます」とこれから映画を観る観客へとアピールした。
また、本作で『王の男』以来17年ぶりに再びタッグを組んだ俳優のユ・ヘジン演じる仁祖王の役については「ユ・ヘジンにしか演じられない王があると彼を説得したのですが、完成した映画を観ることで、私の選択は間違っていなかったと証明されるでしょう」と自信を覗かせた。
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さらに、本作をひと足先に鑑賞した映画評論家や韓国系インフルエンサーなどからコメントが到着。「これほど奇想天外で息詰まる物語など予想だにしなかった!」「韓国映画の“最先端”を味わえる快作」「没入感をもたらすこの映画に、完全に唸った!!」「昨今の韓国のポリティカノワールを見たような感覚」など、日本でも“極上のスリル”に納得の声が寄せられている。
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『梟ーフクロウー』は2月9日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。