2015年に公開され、リアルで圧巻のノンストップ・カーアクションとシンプルかつ力強い物語が世界中を席巻し、映画史を変えた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。同作で強烈な印象を残し、伝説となったフュリオサが怒りの戦士となるまで、その“原点”を描く最新作『マッドマックス:フュリオサ』が5月31日(金)より公開される。
なぜ、フュリオサは伝説的存在となったのか。シネマカフェではシャーリーズ・セロンの熱演が話題を呼んだ前作とともに、ハリウッド最旬俳優アニャ・テイラー=ジョイが新たに演じるフュリオサから最新作の見どころを掘り下げていく。
壮絶な逃走劇
『怒りのデス・ロード』の
カリスマアイコン
「マッドマックス」サーガの創始者ジョージ・ミラー監督の独創的なビジョンによって構築された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は壮絶な逃走劇だ。
石油も水も尽きかけ、文明が崩壊した世界。フュリオサは、砂漠と岩だらけの荒れ果てた地<ウェイストランド>で貴重な資源を独占し、恐怖と暴力で支配するイモータン・ジョーの砦<シタデル>から、跡継ぎになる健康な男子を生むことを課せられた囚われの妻たち=<ワイブス>を連れて脱出し、生まれ故郷である緑の地を目指した。
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超大型トレーラーのウォータンクを自在に操り、捨て身のアクションで生き抜く大隊長フュリオサを演じたシャーリーズは、元来のブロンドヘアをバズカットにし、額や目の周りを煤で塗りたくった姿で世界中に衝撃を与えた。劇中の“私たちは物じゃない(WE ARE NOT THINGS)”というメッセージを含め、女性のエンパワーメントとして後年になるほど評価されるアイコニックなキャラクターとなったのだ。
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そして、お互いを支えたマックス(トム・ハーディ)とアイコンタクトをとって、うなずき合うだけのラストシーンは、この“MADな世界〈マッドワールド〉”の究極のハッピーエンドともなった。
すべてを奪われた戦士が立ち上がる『フュリオサ』
再びあの“MADな世界”へ
『怒りのデス・ロード』では、寡黙で多くを語らなかったフュリオサが、故郷がすでに失われたことを知り、膝をついて慟哭するシーンが脳裏に焼きついている人も多いだろう。
原点の物語である最新作『フュリオサ』では、彼女が夢にまで見た故郷をついに目にすることができる。緑豊かな土地で多くの女性たちが自立して生命を育んでいる、まるで奇跡のような場所だ。
だが、少女時代のフュリオサ(アリーラ・ブラウン)がその勝ち気な性格ゆえに、ならず者のバイカー集団によって誘拐され砂漠の地に引きずり出されてしまうと、我々は瞬く間にあの“MADな世界〈マッドワールド〉”へと再び解き放たれる。
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前作でフュリオサが話した母メリー・ジャバサ(チャーリー・フレイザー)が、クールでタフな “鉄馬の女”<ババリーニ>であることも目の当たりにするが、娘を探す砂漠の追跡はこのノンストップ・カーアクションエンターテイメントのほんの序章にすぎない。
やがて、クリス・ヘムズワースが魅力的に演じる暴君ディメンタス将軍とイモータン・ジョーとの覇権争いによって砦<シタデル>に辿り着いたフュリオサは、命など惜しくない大勢の武装集団ウォーボーイズ、ジョーの危険な息子リクタス、人食い男爵や武器将軍ら、前作にも登場するキャラクターたちの間で自分自身を見失わずに生き抜くための術を身につけていく。
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フュリオサが故郷を出て初めて唯一心を許す存在となるのが、ウォータンクを操る戦士警護隊長ジャック(トム・バーク)だ。これぞ「マッドマックス」といえる、無数のバイクや車両が荒野を激走し暴れ回る、息もつかせぬカーチェイスを力を合わせて切り抜けた2人は、フュリオサと母の約束を果たすために手を組む。
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その中で、フュリオサが左腕を失う理由は示唆的である。奪われ続け、復讐の覚悟を決めたアニャが演じるフュリオサの眼力、佇まいはまさに見覚えのある“怒りの戦士”そのもの。深い悲しみから火のついた怒りが強力な原動力となっている。
そもそもフュリオサという名は「Fury(怒り)」の語源となったローマ神話の復讐の女神フリアエ(Furiae)から来ている。怒れる復讐の戦士となったフュリオサが「私を覚えてる?(Remember me?)」と言い放つ、前作に繋がるパズルのピースがぴたりと合わさるその瞬間は誰もが圧倒されるに違いない。
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『マッドマックス:フュリオサ』は5月31日(金)より全国にて公開、日本語同時上映。IMAX®/4D/Dolby Cinema®/ScreenX。
『マッドマックス:フュリオサ』公式サイト
© 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.
Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.
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【初回限定生産】『マッドマックス 怒りのデス・ロード』コレクターズ・エディション<4K ULTRA HD&ブルーレイセット>(3枚組/豪華封入特典付)は5月24日(金)より発売。
価格:8,580円(税込み)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
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〈提供:ワーナー・ブラザース映画〉