ディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』が大ヒット公開中だ。ひと足先に北米をはじめとして公開されるやアニメーション史上世界歴代No.1オープニング記録を打ち立て、世界興行収入は『アナと雪の女王2』を超えアニメーション映画史上歴代No.1となり、社会現象を巻き起こす歴史的特大ヒットとなっている。
本作が大人の心に深く刺さるのはなぜなのか? 作品に込められた深いメッセージとその魅力に迫る。
【🎬大ヒットの理由➀】
舞台は“感情たち”の世界 カラフルな頭の中の世界にワクワク!
『トイ・ストーリー4』『アナと雪の女王2』を上回り映画史を塗り替えるほどの大ヒットを全世界で記録しており、日本でも8月1日(木)に公開され、公開4日間(7月31日(水)の前夜祭興行を含む)の動員数は572,752人を記録し、2024年洋画No.1のオープニング記録を達成する大ヒットとなっているのがディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』だ。
前作から9年の時を経て、主人公ライリーの思春期ならではの葛藤が “感情”たちの大冒険と共に丁寧に描かれる本作。

感情それぞれの特徴を擬人化し愛すべきカラフルなキャラクターに仕上げるユニークで斬新な描写はもちろん、ピクサーの手に掛かれば私たちの頭の中の目には見えない複雑な仕組みも、ワクワクするような世界観に見事落とし込まれる。

大切な記憶は感情ごとのカラーに染まった“思い出ボール”となり、その中でも“特別な記憶”に振り分けられた“思い出ボール”たちが元になり“ジブンラシサ”の花を咲かせる。そして、“ジブンラシサ”の花“を支えるのが“性格の島”、“家族の島”に“ホッケーの島”、お調子者の彼女らしい“おふざけの島”などの島で、幼少期に空想した夢の世界が“イマジネーションランド”として広がる。
ここまで視覚的にポップに頭の中の世界が表現されると、まるでアミューズメントパークかのよう! その世界観に思いっきり没入できる。

そして今回新たに登場する4つの“大人の感情”も個性豊かで必見だ。”シンパイ”、“イイナー”、“ダリィ”、“ハズカシ”と前作から登場している5つの感情それぞれに見せ場があり、キャラクター同士の掛け合いも軽妙で楽しい。自身の頭の中ではどの感情が司令塔の中心に立っているかを考えてみたり、推しキャラクターを見つけてみるのも面白いだろう。
特に本作では、未来に起こるさまざまなリスクを分析し未然に防ごうとする“シンパイ”が活躍を見せるが、心配性で勤勉な日本人にとっては最も共感しやすいキャラクターかもしれない。

ちなみに、キャラクター・アート・ディレクターを務めたのは日本人の村山佳子氏。新キャラクターである“イイナー”と“ハズカシ”、そして成長したライリーなどのキャラクターデザインを担当した彼女が、特に苦労したのは“イイナー”という“嫉妬の感情”をどう可愛く表現するかという点。試行錯誤の中で「いいなぁ、うらやましいなって雨に濡れた子犬みたいな顔」という方向性で決まったそうだが、“イイナー”は何とも愛らしい表情をしている。また「エンヴィー(イイナー)の元の言葉はインヴィディア(invidia)という“目”に関する言葉だったので、目をキラキラに強調しました」と話す通り、その瞳が印象的だ。

“ハズカシ”についても「難しかったのは“恥ずかしい”という感情をどう表現するのかという事」と明かす。皆それぞれに恥ずかしい時のリアクションが違う上、恥ずかしいという表情は怖さや驚きを感じた時と少し似ているため、どう違いを出すかという工夫が凝らされたらしい。キャラクター造形の裏話を知った上で本作を観ると、それぞれの感情のより詳細な表情の変化も見逃さず注目したくなるはず!
【🎬大ヒットの理由➁】
大人になる=“ヨロコビ”が減る? さまざまな感情の嵐に襲われるライリーに共感!

高校入学を目前に控え、大好きなホッケーの強豪校の強化合宿に参加できるチャンスを手に入れたライリーに、早速試練が訪れる。親友たちとは希望する進路が違うことを知り、ショックを受けてすれ違い。ホッケーの練習では憧れの選手を前に“ここで結果を残さなきゃ”というプレッシャーに押しつぶされそうになり、自分勝手なプレーが目立ち空回りばかりしてしまう。
独りよがりになってしまっては後悔したり、他人と比べては落ち込んでしまったり、強がってしまって素直になれなかったり…。自分でも目を背けてしまいたくなるような感情が次々に湧き出てきて自分を見失いそうになるライリーの姿には、誰しも共感できてしまう切実さがある。色んな感情に襲われ“私って全然ダメ…”と思ってしまうライリーの姿に、ハラハラしながらも思わず自分を重ねて応援したくなる。中には思春期の顔を覆いたくなるような恥ずかしい記憶を思い出してしまう人もいるかもしれない。
また「大人になると、ヨロコビは失われてしまうの?」という本作の深いメッセージは、日々仕事や家庭、人間関係に忙殺される中で、喜びよりも心配が先行し気づけば本来の自分らしさを失い心が疲弊してしまっている大人たちにも響くこと間違いなし! 大人が観ても懐かしさだけでなくリアルタイムで共感できる部分があり、救われるところがあるのも本作の魅力だ。
【🎬大ヒットの理由➂】
“自分自身の物語”を追体験…力強いメッセージに涙が止まらない

本作にはケルシー・マン監督の下記のメッセージが込められている。
「この映画は、自分自身を受け入れることをテーマにしています。ダメなところも含めて、自分を愛すること。誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです。」
まさにそれを体現した感動のラストは、きっと誰しもの胸に眠るほろ苦い感情や記憶をそっと包み込んでくれる優しさに溢れており、号泣必至!

感情たちはいつだって本気でライリーの幸せを守ろうとし、信頼しながら見守ってくれている。そして彼女がどんなに周囲から誤解されるような言動をとってしまっても決して見捨てたりはしない。共に大切に育ててきた“ジブンラシサ”に固執するのではなく、変わりゆく部分も丸ごと受け入れ抱きしめてくれるシーンには、「大丈夫だよ」と言ってもらえているような安堵感と幸せが観客の胸にまで広がる。
ライリーの成長を通して私たちはそれぞれ“自分自身の物語”を追体験することができる。
美しい思い出だけが自分を形作るのでも幸せにしてくれるのでもなく、どんな感情も経験も挫折も決して無駄にはならず、今の自分を形作る大切な一部になっている。どんな感情だって宝物になる。だからこそ既にあなたは特別でどんな自分のことも認めてあげよう。そんな力強いメッセージは、自己肯定感に悩む現代人にこそ必要なとっておきのプレゼントになるだろう。
『インサイド・ヘッド2』本予告
『インサイド・ヘッド2』公式サイト
『インサイド・ヘッド2』は大ヒット公開中。


