『エスター』シリーズのイザベル・ファーマンが主演をつとめ、ボート競技の世界に魅入られたある女性の激浪の物語を描く『ノーヴィス』から、イザベル・ファーマン演じる主人公がライバルに啖呵を切る本編シーンが解禁となった。
第20回トライベッカ映画祭にて作品賞・主演女優賞・撮影賞を受賞、『セッション』のサウンドクリエイターであるローレン・ハダウェイが監督・脚本・編集を手がけた本作。
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この度解禁となったのは、主人公アレックス(イザベル・ファーマン)が、ボート部でライバル視していたエイミー(エイミー・フォーサイス)と激しい口論を繰り広げる緊迫シーン。
エイミーはアレックスに対して「あんたの執着は異常だよ」とその常軌を逸した言動を突き放すが、それに対してアレックスは「楽な道ばかり選ぶ人には分からない お気の毒様」と応酬。エイミーはチーム戦が何たるかを説くが、その言葉はアレックスに届くのか…。
主演のイザベル・ファーマンはボート競技について、この映画の主演に抜擢されるまではほぼ知らなかったと言う。「『ソーシャル・ネットワーク』を見た以外、ボート競技について何も知りませんでした。まさか自分がやるとは思いませんでした。脚本を読んで、恋をするように、このスポーツに魅了されたんです」と語る。
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また役作りのために、撮影前の6週間に行っていたトレーニングについて、「監督のローレンと初めて会ったときから、この映画のためにトレーニングを始めました。朝4時半に起きて、マリーナまで車を運転し、3時間漕いで、30分休憩のなかで15分昼寝をして、食べ物をほおばって、それからあと3時間は水上にいることになります」と過酷な日々を思い返し、ローレン・ハダウェイ監督からは「1週間でできるようになるスポーツじゃない、多くの献身と努力が必要だ」と言われたといい、トレーニングに打ち込んだ日々を回想する。
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そして、「映画が描いているアレックスと同じように私も変化していきました。アレックスがこのスポーツを愛するようになり、このスポーツに恋するようになるのがわかりました。それに、私も彼女と同じように、マメができたり、手から血が出たり、それでマメがつぶれたり…。毎日毎日、漕ぎ続けるうちに、肉体的な疲労が限界に達していくのを感じました」と話す。
「そのおかげで、自分のキャラクターに入り込むことができました。それは私にとっては役作りの入り口のようなもので、私はアレックスと同じような意欲と野心と執着を持って、彼女と同じ道を辿った感じでした」と主人公アレックスが憑依するような形で役作りを進めていたことを語った。
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また、チームメイトとの過酷なローイングシーンでの撮影では、「俳優として両手で数えられるほどしかないような特別な瞬間を見つけることができました。ある瞬間に完全にコントロールが効かなくなるような、何が起こっているのかよくわからないような、でも本当にリアルで大切な瞬間がありました」と、自身の俳優人生においても重要な撮影であったことを語った。
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さらに、イザベル・ファーマンを主役に抜擢したローレン・ハダウェイ監督は、起用理由を「オーディションに参加してくれたのですが、そのプロセスでイザベルは私に手紙を書いてきてくれました。実際に会ったときに、彼女にすごく強烈な部分を感じたんです。アレックスを演じる人は、そのような強烈さを持つ人でないといけないと思っていたし、彼女自身が作品で描かれた妄執をよく理解できる人だと感じたんです」と明かす。
そして「イザベルが主人公アレックスのキャラクターをしっかり自分のものにしてくれたことに感謝しています。私はイザベルに大したことはしてあげられなかった。私は撮影中、ボートが動いていないことをモニターで確認していたようなもの。彼女は本当によくやってくれました」と絶賛を送る。
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撮影中は、「毎朝イザベルがメイクアップしている間にシーンの確認をして、イザベルにアレックスの状態や頭の中の話をします。それだけで彼女は大丈夫なんです。イザベルのことを信頼していたから彼女にお任せすることができました」と全幅の信頼を置いていたという。
印象的だったやり取りについて「後半にでてくる1シーンだけ、イザベル自身の体験からいってもどう演じたら良いのか分からないと言われたので、その時は2人で親密な会話をしました。私の体験に基づいている脚本なので、私のプライベートな話や、それに対するイザベルの話を密に。そのようなこともあり、この撮影をしたのは前の話ですが、イザベルとは今でも良き友人です。本当にこの映画は彼女とのコラボレーションがあってこその作品だと思っています」と、イザベル・ファーマンあっての本作であることを語っている。
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『ノーヴィス』はヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、シネマート新宿ほか全国にて順次公開中。