いつもBS日テレは韓国ドラマをたくさん放送している。本当にありがたいチャンネルなのだ。そして現在、毎週月曜日から金曜日まで午後1時にオンエアされているのが 『オクニョ 運命の女(ひと)』である。
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「時代劇の巨匠」と称されたイ・ビョンフン監督の作品らしく、歴史を題材にフィクションを交えながら、本当に面白いストーリーに仕上がっていた。
描かれている時代は16世紀の中盤で、13代王の明宗(ミョンジョン)が統治していた。主役のチン・セヨンが扮するオクニョは、典獄署(チョノクソ)で育ったという設定になっていた。
この典獄署といえば、今でいう刑務所である。この中には多くの囚人たちが収監されていた。そんなワケありの変人や奇人が大いに特色を出していて、『オクニョ 運命の女(ひと)』は本当に興味深いキャラクターの宝庫となっていた。
また、登場人物の中に3人の悪役が登場している。それは、文定(ムンジョン)王后、尹元衡(ユン・ウォニョン)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)であった。この3人は本当にひどいワルとして描かれている。
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登場人物たちが織りなす珠玉の物語
特に巨悪の文定王后は、11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の王妃である。彼女は、中宗の二番目の王妃が産んだ12代王・仁宗(インジョン)を1545年に毒殺したと疑われている。それは、我が子の明宗を国王にするためだった。その際に、実行犯として仁宗に毒を盛ったのが鄭蘭貞というわけだ。
結局、明宗の後見人となった文定王后はやりたい放題だった。まるで女帝のように振る舞い、悪政を次々と行って私腹を肥やしていったのだ。その文定王后の弟が尹元衡であり、彼が賄賂政治を横行させてしまった。そのあたりは、『オクニョ 運命の女(ひと)』でも詳しく描かれていた。
このように、『オクニョ 運命の女(ひと)』は、チン・セヨンが扮する主人公オクニョの周辺人物が本当に強烈だった。そんな登場人物たちが織りなす珠玉の物語をBS日テレの放送で大いに堪能しよう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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