ウェス・アンダーソン監督の最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』より本編映像が解禁された。
ベニチオ・デル・トロが演じる常に命を狙われている、ヨーロッパの富豪ザ・ザ・コルダと、疎遠だった娘リーズル(ミア・スレアプレトン)の奇妙な旅を描く本作。
この度解禁されたのは、疎遠な父娘の再会と“試用期間”のはじまりを切り取った本編映像。
ザ・ザ(ベニチオ・デル・トロ)は、修道院にいる娘のリーズル(ミア・スレアプレトン)を邸宅に呼び出すと、「お前は唯一の相続人だ 相続は近いかも」と話す。6度目の暗殺から生き延びたものの、命の危険を身に染みて感じたザ・ザは、死後の財産をリーズルに託すため「お試しで」管理をするよう伝える。
しかし、数年ぶりの再会となる父に突如財産を託すと告げられたリーズルは困惑。ザ・ザにはリーズルのほかに9人の養子の息子たちがいるのに、なぜ疎遠だった自分を後継者に据えるのか? その思惑を尋ねるが、ザ・ザは答えない。さらに問い詰めるリーズルに黙秘を決め込むザ・ザ。父と娘の間になんとも気まずい空気が流れる。

この“試用期間”のはじまりによって、リーズルはザ・ザとともに大規模プロジェクト「フェニキア計画」実現のため、資金集めの旅に出ることになる。
ウェス・アンダーソン監督は「ザ・ザは自分のビジネス的目的を果たしてもらうという戦略上の理由から、娘と再び関わることを選択します。しかし物語の中で情勢の変化や新たな敵に悩まされ、身の危険を感じ続けるうちに、いつの間にか戦略的考えが父親でありたいという願望に置き換わるんです」とザ・ザの内面の変化について語る。
ザ・ザを演じたベニチオ・デル・トロは、「リーズルは時折、父にさまざまな気づきを与え、自分の欠点にも目を向けさせます。やくざな一面や人間臭さは最後まで消えないかもしれないが、最終的には、彼が心の奥底で希求していたものが叶う。つまり、彼はセカンドチャンスを望んでいるのです。長年、娘をないがしろにしてきたことについて、どこかで赦しを求めている。そして娘は、そんな父にそのセカンドチャンスを与えるのです」と、リーズルとの関係を育む中で、ザ・ザ自身がより良い人間に変わっていくと述べている。
『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』は9月19日(金)よりTOHO シネマズシャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。


