ラルフ・マッチオとジャッキー・チェンが共演する『ベスト・キッド:レジェンズ』の本編映像が解禁。シリーズの象徴とも言える、日常動作を取り入れたトレーニング法が本作でも描かれている。
1984年に公開されたオリジナル版『ベスト・キッド』は、のちに続編も製作されるほどの人気シリーズ。2010年にはジャッキー・チェンとジェイデン・スミスによるリメイク版が製作され、大ヒットを記録した。
シリーズ最新作となる本作では、オリジナル版で主役の「カラテ・キッド」を演じたラルフ・マッチオと、リメイク版でカンフーの師匠を演じたジャッキー・チェンが共演。高校生リー(ベン・ウォン)の師匠として登場する。
この度解禁された本編映像では、N.Y.に移住した高校生リー(ベン・ウォン)が、唯一心を許せるクラスメイトのミア(セイディ・スタンリー)の父であり、元ボクサーのヴィクター(ジョシュア・ジャクソン)と、ピザ屋でトレーニングに励む様子が映し出されている。
ヴィクターは、ピザ屋を営んでいるものの、経営は厳しく、借金返済や娘の大学進学費を工面するため、ボクシング大会への出場を決意。しかし、長らくリングから離れていたため、リーにカンフーの教えを求める。
ピザ生地をカウンターに叩きつけながら、「カンフーはすべてに存在する」と語るリー。倉庫の壁には、彼の師であるミスター・ハン(ジャッキー・チェン)の写真と、“永不放棄(あきらめない)”と書かれた掛け軸が掲げられ、リーが静かに礼を捧げる姿も。そこには、単なる武術の継承ではなく、“精神の伝承”というシリーズを通してのテーマが色濃く映し出されている。
またリーは、「馬歩は心を安定させ痛みに耐える力を生む」とヴィクターに語り、かつて自身がハンに教わったカンフーの教えを、今度はヴィクターに叩き込んでいく。トレーニングはピザ作りの最中にも組み込まれ、ピザソースを塗りながらのスクワット、1時間にわたりピクルスの瓶を持ち続ける訓練など、シリーズお馴染みの“日常動作を修行に取り入れる”スタイルは今作でも健在であることが確認できる。さらに、リーがヴィクターに “1インチ・パンチ”の奥義を伝授しようとする場面も。
この“日常動作を修行に取り入れる”という独自のトレーニングスタイルは、シリーズの象徴とも言える存在だ。1984年公開のオリジナル版では、いじめられっ子の高校生ダニエル(ラルフ・マッチオ)が、空手の達人ミヤギ先生(ノリユキ・パット・モリタ)のもとで修業を始め、その中で象徴的なのが、“ワックスがけ”のトレーニングだ。右手で塗り、左手で拭き取る動作が、実は空手の防御の型を身体に染み込ませるための修行となっている。
2010年公開のリメイク版でも、この伝統は継承されており、ジャッキー演じる師匠のミスター・ハンが、少年ドレ(ジェイデン・スミス)に“ジャケットを掛けて取って着る”という反復動作を課すことで、無意識にカンフーの基本動作を身につけさせた。このトレーニングスタイルは、単なる身体の鍛錬ではなく、空手やカンフーに通じる精神修行の意味合いも持っている。カンフーの技術の奥に息づく精神性、武術の型を超えてその哲学や心構えが、世代を超えて脈々と引き継がれていく。
心と体を鍛え上げたリーとヴィクターは、果たしてボクシング大会で勝利を掴むことができるのか。また、その先に待ち受ける物語の結末は…? その後の展開に期待が高まる本編映像となっている。
『ベスト・キッド:レジェンズ』は8月29日(金)より全国にて公開。


