第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された『遠い山なみの光』より本編映像が解禁された。
カズオ・イシグロの原作を石川慶が監督・脚本・編集を手掛ける本作。1950年代の長崎と1980年代のイギリスを舞台に、3人の女性の知られざる真実を描くヒューマンミステリー。
この度、本編映像が解禁。戦後間もない長崎で悦子(広瀬すず)と佐知子(二階堂ふみ)が初めて顔をあわせる印象的な出会いのシーンだ。
冒頭、悦子は佐知子の幼い娘・万里子を追いかけ、佐知子たちが住む河岸のバラック小屋へ。家の外で洗濯をしていた佐知子と初めて出会う。
古びた家の前まで来た悦子を怪訝そうな目で見る佐知子に対し、悦子は「はじめまして。この子、そこの橋で喧嘩しとったみたい。大勢の男の子たち相手によ」と先程あった出来事を説明する。
だが、佐知子は「あなた、子どもの喧嘩見たことないの?」と長崎弁ではない話し方で切り返し、冷めた態度で洗濯物を続ける。悦子は「でも例の物騒か事件もあることですし、気をつけたほうが…」と巷を騒がせている陰惨な幼児絞殺事件のことを引き合いに出して畳みかけるが、「それはどうも」とまるで他人事のような素っ気ない返事をする佐知子。

悦子が帰ろうとしたとき、佐知子は振り向きざまに「あなたどこの人?」と問いかける。悦子が「私そこの団地に住んどります、緒方悦子と申します」と軽く微笑み答えると、佐知子は「悦子さん、お茶でもどう?ちょっと上がってきなさいよ」と口に笑みを浮かべながら悦子を家に招き入れようとするのだった。
その後、少し驚き不安げな様子の悦子の表情がアップで映し出されるが、果たしてこの2人はここからどう繋がっていくのか? 先が気になる映像となっている。

さらに、U-NEXT独占配信中の特別番組「謎めぐる旅 ~映画『遠い山なみの光 』を読み解く5つのヒント~」全5話が期間限定でYouTubeにて公開中。
撮影舞台裏や、スタッフ・キャストのインタビュー2025年5月のカンヌ国際映画祭の様子など、貴重な映像を交えながら、映画で描かれる世界観や登場人物にまつわる“謎”をさまざまな切り口から掘り下げる。ナレーションは映画にも出演する松下洸平、吉田羊が担当している。
『遠い山なみの光』は9月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。


