『オーシャンズ』シリーズで知られるスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『ブラックバッグ』から、マイケル・ファスベンダー、ピアース・ブロスナン、レゲ=ジャン・ペイジの3世代の“ダンディスパイ”が着こなす「ダンヒル(DUNHILL)」のスーツの秘密が分かった。
英国の国家サイバーセキュリティセンター〈NCSC〉のエリート諜報員ジョージ(マイケル・ファスベンダー)に課せられた機密任務<ブラックバッグ>は、世界を揺るがす不正プログラム<セヴェルス>を盗み出した組織内部の裏切り者を見つけ出すこと。

スパイ映画といえば「007」シリーズをはじめ、登場人物たちのスタイリッシュなスーツ姿も見どころの1つだが、本作も登場人物がほぼスパイ。ファッションブランドの「ダンヒル」がその男性スパイたちのスタイリングを一手に引き受け、監督が作り上げた『ブラックバッグ』の世界観を彩っている。
「ダンヒル」のクリエイティブ・ディレクター、サイモン・ホロウェイ氏に本作の監督のビジョンについて聞いたところ「ダークでもあり華麗で晴らしい」と評価しており、それは「時代を超越したクラシックなスタイルであるダンヒルとの明確な一致だ」と語る。

そこで、3世代のスパイ、マイケル・ファスベンダー、ピアース・ブロスナン、レゲ=ジャン・ペイジ、それぞれのコンセプトについて聞いた。
愛する妻(ケイト・ブランシェット)を疑わなければならない、主人公のエリート諜報員、ジョージを演じたマイケル・ファスベンダーについて、「ジョージは非常に几帳面だ」とその役どころを分析。

「彼が映画の中で“静かな強さ”を表現できるように、静かな色調の、時代を超越した、豊かさと自信に満ちた着こなしを目指した」と語る。
また、「007」シリーズでもお馴染み、NCSCの重鎮でありNCSCを率いるベテランの諜報専門家のアーサーを演じたピアース・ブロスナンに対しては、「クラシックなプリンス・オブ・ウェールズのチェックとチョークストライプを用いました。官僚的なホワイトホールの公務員スパイのイメージです」と、同じスパイ役でも、本作ならではのコンセプトでアーサーを表現。

衣装デザイナーのエレン・マイロニックも「ピアースに関しては、ジェームズ・ボンドはシングルブレストの男だが、本作のキャラクターには、伝統的なダブルブレストスーツがぴったりだと強く感じた。スーツと彼の見事な銀髪が、ボンドとの違いを際立たせた」と、「ダンヒル」で表現したアーサーらしさに満足していると言う。
また、『ブリジャートン家』のヘイスティングス公爵役で世界的にブレイク、諜報員のジェームズを演じたレゲ=ジャン・ペイジについて、サイモン・ホロウェイは「ジェームズを成り上がり者に見せたい」という製作陣の意図を汲んだ。

「スーツは少しタイトで、ネクタイは少し派手に。そして、ファスベンダーの役より、やや品のない印象」でスタイリングしたことを明かす。
「ダンヒル」の手によって、ロンドンの上品で時代を超えた魅力にハリウッドの華やかなエッジを利かせて再現した、ダンディなスーツ姿も注目となっている。
なお、本作の公開を記念し、公開日9月26日(金)~10月31日(金)までダンヒル銀座本店3Fにて劇中衣装の展示が実施されることも決定した。
『ブラックバッグ』は9月26日(金)より全国にて公開。

