芳根京子が主演する映画『君の顔では泣けない』より、芳根演じる陸と高橋海人演じるまなみ、入れ替わったふたりの人生の岐路での一コマ捉えた場面写真が公開された。
本作は、数々の名作を世に送り出してきた入れ替わりものに、15年も入れ替わったままという設定が加わり、新たな物語となった君嶋彼方の同名デビュー作の映画化。
高校1年生の夏に入れ替わった陸とまなみ。君嶋氏が執筆したきっかけは、入れ替わりというテーマに興味を抱いたときに、「実際にそうなった場合、本人たちはこの上なく大変なのではないか」と考えたことだったという。「肉体的なこともそうですが、友人や家族はもちろん、本来の自分自身として会えない状況になるわけだから、もっと悩んだり苦しんだりするはず。自分だったらどうするか、なるべくシリアスに向き合って、真剣に書きたいと思いました」と言う君嶋氏は、映画化のオファーの中から、コメディタッチにしないという坂下雄一郎監督のスタンスを聞き、「作品を理解してくださっていると感じ、坂下監督に託そうと思いました」と明かしている。
互いの人生を歩んでいることで、自分の身に起きる出来事に素直に反応することができず、常に様々な感情を抱く様子を細やかに演じ切った芳根と高橋。「二人はあまりにも自然で見落としてしまいそうな細かな動きやしぐさまで、陸とまなみという役をただただ生きていただきました。お互いを思いやる気持ち、戻りたいけど戻らないほうがいいんじゃないかという葛藤、本作にそこはかとなく漂う優しさと切なさと温かさはこの作品唯一無二のものだと思います」とプロデューサーも自信を覗かせた。

普段は明るい笑顔だが、ふとしたときの表情は、その胸の内に様々な感情を内包していること感じさせ、公開された場面写真でも、2人の意味深な表情が印象的に切り取られており、それぞれが車の中で自分の本当の思いと向き合う一連のシーンにも注目だ。

『君の顔では泣けない』は11月14日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。
※高橋海人の「高」は、正しくは「はしごだか」


