国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」のまる子役で知られた声優・TARAKOが遺した幻の脚本を映像化した短編作品『See you』と、柿崎ゆうじ監督が紡ぐオリジナルの短編作品『ここはどこ?』の2本が映画『さよならの先』として12月12日(金)より劇場公開。予告映像&ポスタービジュアルが解禁となった。
「ちびまる子ちゃん」のまる子役など、多くの人に愛されたTARAKOが生前に書き残した脚本『See you』。柿崎監督と舞台で共演した際、彼女は「いつかこの作品を映画にしてほしい」と静かに願いを託した。その想いを胸に、柿崎監督は時を越えて本作の映画化を実現。
一方、同時上映の『ここはどこ?』は、柿崎監督が自ら脚本を手がけたオリジナル作品で、見知らぬ街で迷う女性の姿を通して、「喪失」「再生」という普遍的なテーマを静かに描き出す。
出演者には、TARAKO主宰の演劇ユニット「WAKUプロデュース」の仲間たちが集い、TARAKOの言葉と温もりを感じられる作品となっている。
自分の想いを伝えたい、2組の男女が織りなすオムニバス予告映像
『ここはどこ?』
見知らぬ場所で目を覚ました翔子(嶋根すずな)は、ある違和感を覚える。どうやら、自分の姿は他人から見えていないようだったー。通行人にイタズラをしたり、タイプの男性に腕を組んでみたり、透明人間という特殊な状況に浮かる翔子だったが、次々とその場で巻き起こる鬱屈とした人間模様を目撃していく。誰にも自分の存在を気付いてもらえない、透明な時間の中で彼女は何を見つけられるのか――。
『See you』
恋人を待つ青年・とおる(佐野貴之)の前に、見知らぬ女・聖子(あらたけめぐみ)が現れる。長い時間、恋人を待つとおるに「ひろみさんのこと、ずっと待ってるあなたを見てて…私もそんな恋がしてみたくなった」と呟く聖子。実は2人には大きな秘密があって…!?
見えない境界を越えて出会った2人が、失われた時間と向き合い、「想い続ける」ということの意味を見つめていく――。静かな街中で始まる、優しくて切ない“再会”の物語。
TARAKOが遺した“想いの続きを描く”ように、自身の作品で「生きることの尊さ」を問いかける柿崎監督。それはまるで、ふたつの物語が互いを映し出す鏡のよう。別れの向こうに、もう一度誰かを想う力をくれる、ちょっぴり切なくて優しいビターファンタジーに期待が高まる。
『さよならの先』は12月12日(金)より全国にて公開。

