トビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』の4Kデジタルリマスター版が、1975年の日本公開から50周年を記念して2026年1月9日（金）より全国公開されることが決定した。
1975年に日本の観客を凄まじい狂気で凍りつかせた本作は、旅行中の若者たちがテキサスの農舎でふと立ち寄った一軒家で殺人鬼一家に出会い、恐怖に直面するというストーリー。
理屈も情けも通用しない暴力、耳を裂くチェーンソーの絶叫。それは「恐怖」という感情の原液を、観る者の脳髄に直接叩きつけるような体験。本作をホラー映画の最高傑作とする映画人も少なくない。
本作が商業デビューとなったトビー・フーパー監督は、世界中の映画ファンに「決して逃れられない絶望」というトラウマを焼き付けた。
今回の50周年記念版の4Kリマスターは、2014年の40周年時にトビー・フーパー監督が監修したバージョンをベースとしている。40周年版の修復は、まずオリジナルの16mmフィルムネガを4Kスキャン。フィルムについた傷や汚れ、ゴミはデジタル技術で丹念に除去され、クリーンな映像が実現した。
一方で、本作特有のドキュメンタリータッチを含むザラザラした「粒子感」は、監督の意図を尊重し意図的に残された。50周年記念版では、この4K素材を最新の映像技術でさらにアップグレード。従来は潰れていた暗部のディテールや、テキサスの乾いた日差し、鮮烈な色彩表現を向上させ、音声もオリジナルの意図した恐怖を最大限に引き出した。
この度解禁された30秒予告は、不気味な真夏の満月のシーンから始まる。8月の焼けるような暑さのなか、テキサスの農舎へワゴン車でドライブ旅行に出かけた若者たち。夕暮れ近くになり、一行は一軒家にふと立ち寄る。恐る恐る扉を開けると、顔にレザーの仮面をつけた<レザーフェイス>の大男が雄叫びを上げながら飛び出す轟音を上げるチェーンソー。逃げ惑う若者。クエンティン・タランティーノ監督の「数少ない完璧な映画の一つ」、スティーブン・スピルバーグ監督からは「いま観ても最高に怖い」と絶賛するコメントが寄せられている。
さらに、世界でファンを多く持つアーティスト、Rockin'Jelly Bean（ロッキン・ジェリー・ビーン）氏によるイラストを人気グラフィックデザイナー大島依提亜氏がデザインした公開50周年記念版ティザービジュアルも到着。
ティザービジュアルには、ホラー映画のアイコンともいえる、殺人鬼レザーフェイスと、恐怖に顔をゆがませるサリー、大きく見開かれた目のショット、若者たちの緑色のバン、人肉ソーセージ。さらに下部には、捕らえられた若者の姿など、劇中の衝撃的なシーンが描かれている。Rockin'Jelly Bean氏による鮮烈な色彩で劇中の衝撃的なアイコンが濃密に描かれたイラストは、2022年に映画ファンから絶大な支持を得るアメリカのMondoとのコラボレーション時に制作されたものを公開50周年記念として特別にリデザイン。数々の話題作を手掛ける大島依提亜氏のデザインによって、作品への愛と狂気に溢れたビジュアルが完成した。
『悪魔のいけにえ 4Kデジタルリマスター 公開50周年記念版』は2026年1月9日（金）より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
