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衝撃のビジュアル!『千と千尋』河の神をモチーフにした「よきかな弁当」が誕生―“前衛弁当作家”が語る制作の裏側

Threads に投稿された一枚の弁当写真が注目を集めている。投稿主はアート作品や映画、著名人などをモチーフにした独自の弁当をつくり発信している、前衛弁当作家のnancy(@nancychannel)さん。今回投稿されたのは、『千と千尋の神隠し』に登場する“河の神”の「よきかな」の場面を大胆に再現したものだ。

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『千と千尋の神隠し』に登場する“河の神”を再現した弁当/nancyさん提供
『千と千尋の神隠し』に登場する“河の神”を再現した弁当/nancyさん提供 全 3 枚
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Threads に投稿された一枚の弁当写真が注目を集めている。投稿主はアート作品や映画、著名人などをモチーフにした独自の弁当をつくり発信している、前衛弁当作家のnancy(@nancychannel)さん。今回投稿されたのは、『千と千尋の神隠し』に登場する“河の神”の「よきかな」の場面を大胆に再現したものだ。強烈な造形と精巧な作り込みが話題となり、その制作背景にも関心が寄せられている。nancyさんに、なぜこのモチーフを選んだのか、また“前衛弁当作家”として活動を始めたきっかけなどについて話を聞いた。

――まずは、“前衛弁当作家”としての活動を始めたきっかけについて教えてください。

「前衛弁当を作り始めたきっかけは、とても現実的。お弁当作りが単純に面倒だったんです(笑)。子育てが終わった後も、主人のお弁当作りがずっと続くのかと思うと、思わず大きなため息が出てしまって…。決して嫌だった訳ではないのですが、ちょうどInstagramを始めたタイミングでもあったので、お弁当作りに何か別の目的も欲しくて、お弁当の投稿を始めました。

もともと私はデザインの仕事をしているので、私にとっての弁当作りは“日常の家事”でありながら、同時に“アートワーク”でもあります。そんなとき、ある日フォロワーさんから『前衛だね』とコメントをいただいたのをきっかけに、“前衛弁当作家”と名乗るようになりました」

マグロそぼろと新米で再現したオリバー(映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』)/nancyさん提供

――今回、『千と千尋の神隠し』に登場する“河の神”をモチーフに選んだのはなぜでしょうか?

「『よきかな』と言うの河の神様の顔って、一度見ると忘れられない強さがありますよね。私はインパクトのあるキャラクターにすぐ心を持っていかれるので、ずっとモチーフ候補ではありました。

実はこの弁当を作っていた時期、自分の心の奥に“もやもや”が溜まっていて…。そんなとき、ふと思い浮かんだのが、河の神の“汚れがどっと落ちていく”あのシーンでした。『ああ…すっきりした』というあの感覚を、自分の弁当で表現してみたい。それがこのテーマを選んだ決定的な理由です」

――この弁当を作るにあたって、特にインスピレーションを受けた劇中シーンはありますか?

「湯婆婆の店で、河の神の身体からゴミがずるずる出て、最後に『よきかな』と言って去っていく場面。あの“汚れを落として軽くなる”という浄化の瞬間が、今回の弁当作りの大きなインスピレーションです。

部屋の掃除で気持ちが軽くなったり、仕事の細かいやり取りが片づいて肩の荷が下りたり―。日常の中にも“小さなよきかな”ってありますよね。その“軽くなる感覚”が今の自分にすごくしっくりきて、このモチーフに向かわせてくれました」

――“河の神”は何の食材を使って、どのように表現されたのでしょうか?具体的な調理方法やこだわりについて教えてください。

「この弁当は、ポテトサラダが完全に主役です。顔のベースはポテトサラダを盛って作っていて、皮膚のシワはポテトサラダを細く絞り出して立体感を作りました。陰影は竹炭パウダーと食紅を混ぜたポテトサラダで再現。眉毛はそうめんを一本ずつ刺して表現し、歯はサイコロ状に切ったはんぺんを貼りつけています。根気勝負でしたが、作っている間は無心で、自分の顔まで『よきかな』になっていたと思います」

ポテトサラダをメインに作り上げたそう/nancyさん提供

――「見て面白いこと」と「食べて美味しいこと」のバランスはどのように考えていますか?この弁当では、特にどの部分に「美味しい」工夫をされているのでしょうか?

「“面白い”と“美味しい”は、常に私の中で両輪です。見て笑えるだけではダメだし、美味しいけれど普通…でもつまらない。何より、主人の食生活をこれで支えているので、味のバランスはしっかり考えます。

今回の“よきかな弁当”は写真ではポテトサラダが主役ですが、主人には普通のご飯とおかずの弁当ももう一つ持たせています」

――普段はどのように前衛弁当のテーマを決めていらっしゃるのでしょうか?

「テーマの決め方はとてもシンプルで、何かに出会ったときに『これ弁当にしたら面白いかも…』と心が“ザワッ”と動くかどうか。映画や絵画、自分の感情、日常の小さな引っかかり――“作りたい衝動”がスイッチです」

――前衛弁当を作るうえで心がけているルールなどはありますか?

「前衛弁当には厳密なルールはありませんが、“変わっていればいい”というものでもありません。私にとっては、弁当は主人やフォロワーさんとのコミュニケーションツールでもあります。

だからこそ、『食材にウソをつかない』『キャラに敬意を払う』『最後まで食べ物であること』という3つは譲れません。どれかが欠けると、ただの悪ふざけになってしまうので」

今回の投稿には「よきかな」というコメントが多く寄せられた。「この言葉の響きやゆるさが、見た人それぞれの生活や感情に寄り添ったのかなと思います」と nancyさんは語る。前衛的でありながら、どこか日常の感覚に接続する“よきかな弁当”。その制作背景には、日々の小さな浄化と遊び心が込められている。


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《シネマカフェ編集部》

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