TBSが開催した次世代の脚本家発掘・育成プロジェクト「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2025」の各受賞者が決定し、授賞式が行われた。第3回となる2025年度は応募総数1028作品の中から、大賞1作品、優秀賞2作品、佳作2作品の計5作品が入選した。
大賞は前田悠冴氏「転生活動」。TBSの海外展開を見据えた「EDGE戦略」
本プロジェクトは、「TBS連ドラ・シナリオ大賞」をリニューアルして2023年にスタートし、今回が3度目の開催となる。国内外で通用する脚本家を発掘し、ストーリーコンテンツの成長や業界発展に寄与する人材育成を目的としている。
授賞式ではTBSテレビ代表取締役社長の龍宝正峰氏が登壇し、同社が推進する海外展開を含めた「EDGE戦略」について言及。放送だけでなく配信や映画を通じてコンテンツを世界に届ける上で、ドラマやアニメなどの「ストーリーコンテンツ」が中核になると述べた。
大賞(賞金300万円)には、前田悠冴氏の「転生活動」が選ばれた。選考委員を務めたTBSテレビドラマ制作部の飯田和孝氏の総評によると、死後の世界と就職活動をリンクさせる視点やセリフ回しが評価された。

「多様性」と「チームライティング」の傾向
選考委員の飯田氏は今回の選考の特徴として、「多様性」と「チームライティング」を挙げている。
優秀賞(賞金100万円)を受賞した「PACKAGE」(仲村弦己氏、前田志門氏、上野詩織氏、境田博美氏)は、4人1組のチームライティングによる作品として初めて受賞した。

佳作(賞金50万円)の「ラストウィッシュ―人生会議―」(磯崎由佳氏、安達あづさ氏)も共同執筆であり、患者や家族の視点で終末期医療を描いた点が評価された。

受賞者は20代から60代と幅広く、独自の視点が作品の多様性につながっている。このほか、優秀賞に「無敵」(渋谷七味氏)、佳作に「彼のスマホになる方法」(吉田香織氏)が選出された。


「ライターズルーム」の設置と育成プログラムの提供
本プロジェクトでは受賞者への副賞として、1名以上の脚本家デビューが確約されている。
また、育成プログラムとして「ライターズルーム」を設置している。希望する受賞者はTBSと6か月間の契約を交わし、TBSグループのクリエイターと共同で連続ドラマの企画開発や脚本執筆を行う。このほか、特別講座の受講、撮影現場の見学、脚本開発支援金の支給などが実施される。
過去の受賞者もライターズルームに参加し、企画開発を行っている。第1回大賞受賞の園村三氏による「フェイク・マミー」は、2025年10月期の金曜ドラマとして放送された。他の受賞者もスピンオフドラマやショートドラマの脚本執筆などに参加しており、第2回受賞者もデビューに向けた準備を進めている。
なお、第4回となる「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2026」の開催決定も併せて発表された。詳細は後日発表される予定。

