教師の権利と権威の失墜をテーマにしたNetflixシリーズ『鉄槌教師』が大きな関心を集める中、韓国教員団体総連合会(以下、教総)が同作の問題意識に共感を示し、制度改善の必要性を強く訴えた。
6月8日、『鉄槌教師』に関する論評を発表した教総は、「教育界の内外で大きな反響が広がっている。ドラマを視聴した多くの教員は、悲しみやもどかしさ、痛快さなど、さまざまな感情が入り混じると口をそろえている」と明らかにした。
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また、「こうした教職社会の反応は、単なるドラマ上のフィクションではなく、教室や学校で日常的に起きている『学級崩壊』や『教権失墜』の実態が反映されているためだ」と指摘。「政府と政界は、教権保護に向けた制度改善に積極的に取り組むべきだ」と強調した。
「教育現場の暗い現実を赤裸々に描いた」
教総は、『鉄槌教師』の一部設定をめぐる議論について、「一方では、教育の場である学校で暴力的な描写が繰り返されることや、教師個人による私的制裁に対して懸念や拒否感を示す声もある」としながらも、「それでも本作が描いた『崩壊した教室の現実』『制御不能に陥った一部生徒による深刻な教権侵害』『悪質なクレームに苦しみ身動きが取れなくなった教師たちの絶望』など、教育現場の暗い現実を赤裸々に描いた点において、我々の問題意識と軌を一にしている」と評価した。

また、「このドラマが見落としている本質は、教師に必要なのは拳ではなく、法的な保護装置だという点だ」と指摘。
そのうえで、「本作が大きな反響を呼んでいる背景には、現実の教育現場がある。学級崩壊と教権失墜が限界に達した状況の中で、作中に登場する『教育部傘下の教権保護局』や教育部長官が問題解決に乗り出す設定が、多くの教員の心に響いた」と説明した。
さらに教総は、「週明けに学校へ出勤すれば、現実は依然として厳しい。ドラマがもたらす爽快感もすぐに消えてしまう」とし、「教員たちに本当に必要なのは、ドラマの中の超法規的なヒーローではなく、教師が法の保護のもとで信念を持って生徒を指導できる安全で実効性のある制度であり、またドラマの教育部長官のように教権保護に尽力する現実の行政トップの意志と行動だ」と訴えた。
これを受け、教総は『鉄槌教師』を通じて韓国社会が受け止めるべきメッセージとして、次の3点を挙げた。
第一に、現在の教室は過去とは異なり、深刻な危機に直面しているという「現実」。
第二に、その危機は教師個人の忍耐や犠牲ではなく、「教権保護制度の整備」によって解決すべきだということ。
第三に、教権保護制度の整備を推進するための「国会・政府・教育庁の強い意志」と、「学生や保護者からの理解と支援」が必要だということ。
また、「多くの教師が、劇中で教育部長官が語った『教権は大多数の善良な生徒たちの学習権を守る砦である』という言葉に深く共感した」とし、「その理念を実現するために奮闘する姿にも大きな拍手が送られた。現実にもそのような教育部長官や教育長の登場を期待している」と付け加えた。

「1日に4人の教師が生徒から暴行を受ける」現実
カン・ジュホ教総会長も、「『鉄槌教師』が投げかけたメッセージのように、崩壊した学校の秩序を正し、教権を回復してこそ、1日に4人もの教師が生徒から暴行を受ける現実を変えることができる」と訴えた。
その上で政府と国会に対し、以下のような教権保護強化策を早急に講じるよう求めた。
・教育活動に関する訴訟への国家責任制の導入
・悪質クレームに対する教育長の逆提訴義務化
・重大な教権侵害事案の学生生活記録簿への記載
・曖昧な「情緒的虐待条項」の明確化に向けた児童福祉法改正
・児童虐待関連事案で警察が嫌疑なしと判断した場合の検察への不送致制度
・悪質クレーム対応体制の機関化・専門化および教育支援庁への移管
・保護者の教育責任を強化する法的根拠の整備
カン会長は、「韓国教総の教権強化局に昨年寄せられた教権侵害の相談件数は438件に上った」と説明。さらに、「今年5月には、教室の換気のために窓を開けたことが児童虐待として通報されたケースや、友人の頬を叩いた生徒を訓戒したことで通報されたケース、授業中に踊る生徒を制止したことで通報されたケースもあった。こうした同僚教師の姿を見ると、もどかしさを通り越して悲しみと怒りが込み上げてくる」と語り、児童福祉法および児童虐待処罰法の早急な改正を求めた。

『鉄槌教師』は、度を越えた生徒や教師、保護者によって崩壊した韓国の教権と教育現場を守るために創設された「教権保護局」の活躍を描くドラマだ。
6月5日にNetflixで全話が配信されて以降、「今日の韓国トップ10シリーズ」で1位を記録したほか、Netflixグローバルシリーズランキングでも3位(FlixPatrol調べ)に入るなど、韓国国内外で大きな反響を呼んでいる。
(記事提供=OSEN)
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