世界最大規模のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2026」にて、四宮義俊監督がオリジナル脚本で描いた初の長編アニメーション監督作『花緑青が明ける日に』がコントルシャン部門審査員賞を受賞した。
映画タイトルにある“花緑青(はなろくしょう)”とは燃やすと青くなる緑色の顔料で、かつて花火の材料に使われていたが、美しさと引き換えに毒性を含むことから幻となったもの。
物語の舞台は創業330年の花火工場・帯刀煙火店。再開発による立ち退きの期限が迫る中、幻の花火<シュハリ>とそこで育った若者たちの未来をめぐる2日間の物語を描き出す。声優初挑戦となる俳優の萩原利久と古川琴音がW主演。さらに、入野自由と岡部たかしが脇を固める。
現地時間6月21日(日)~6月27日(土)の会期で行われたアヌシー国際アニメーション映画祭2026。
本作は、日本から過去最多25作品が選出されている同映画祭において、独創性や実験的アプローチを重視し、ユニークで個性的な長編アニメに焦点を当てるコンペティション部門である長編コントルシャン部門に選出。数分で完売となった全8回の公式上映のほか、四宮監督と劇中ストップモーションシーンを手掛けたヴィクトル・アジュラン氏とのトークイベントなどを実施した。

そして、6月27日(土)に授賞式が行われ、コントルシャン部門審査員賞を受賞。
授賞式に出席した四宮監督からは「環境問題やエネルギー問題の深刻化が取り沙汰される昨今、エンターテインメントやアート作品がどのような役割を担えるのか、そして役割を担い続けることができるのか。会場にいる皆さんと一緒に考えるきっかけとなる映画になればいいなと思っています」とのコメントが到着した。

また、6月30日(火)~7月4日(土)に行われるアヌシー映画祭2026 in Paris:日本映画セレクションでは、ストップモーションシーンに使用した劇中の帯刀家の模型等の展示や四宮監督によるQ&A付上映の実施も決定した。
さらに、台湾や香港を皮切りに世界各国での上映が始まっている本作。8月12日(水)からのフランス公開のほかドイツ、イタリア、ルーマニアなどでの上映が控えている。

なお、TV部門にて、「少年ジャンプ+」で連載された原作をアニメ化した飯野慎也監督「タコピーの原罪」が審査員賞を受賞。
長編映画部門のグランプリにあたるクリスタル賞を、日本占領下のシンガポールを舞台にした『The Violinist』(英題)。
『カールじいさんの空飛ぶ家』などピクサー作品でアニメーターをつとめたルイ・クリシー監督の『Iron Boy』(原題:Le Corset)が3冠を達成。同作は2027年、日本公開予定となっている。
アヌシー国際アニメーション映画祭2026<主な受賞結果>

長編映画部門
クリスタル賞(グランプリ):『The Violinist』
審査員賞:『Iron Boy』
コントラシャン部門グランプリ賞:『Blaise』
コントラシャン部門審査員賞:『花緑青が明ける日に』(英題:A New Dawn)
Gan Foundation Award for Distribution:『Iron Boy』
観客賞:『Iron Boy』
ポール・グリモー賞:『Decorado』
短編部門
クリスタル賞:『Paper Trail』
審査員賞:『God Is Shy』
観客賞:『God Is Shy』
オフリミッツ賞:『CORE DUMP』
Jean-Luc Xiberras Award for a First Film:『Please』
Alexeïeff - Parker Award:『My Bellyaching Skin』
TV&Commissioned Film部門
クリスタル賞(TVプロダクション):「The Great Dreamscape」
クリスタル賞:(Commissioned Film):「Unloved」
審査員賞(TVシリーズ):「タコピーの原罪」(英題:Takopi's Original Sin)
審査員賞(TVスペシャル):「Song of the Storms」
審査員賞(Commissioned Film):「Eco Beat」
観客賞:「The Broos」
『花緑青が明ける日に』は全国にて公開中。
9月11日(金)にBlu-ray&DVDが発売。



