ヨン・サンホ監督作品『顔 -かお-』の日本公開(8月28日)に先駆け、配給会社のツインと駐日韓国文化院の共催による特別試写会が7月29日に韓国文化院ハンマダンホールで開催された。
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映画の公開に先立ち、ヨン・サンホ監督と主演のパク・ジョンミンが来日し、舞台挨拶に参加。
監督は開口一番「こんばんは。私は韓国映画監督ヨン・サンホです!」と流暢な日本語で挨拶。この時のために練習してきた成果を披露。パク・ジョンミンは「日本に非常に悲しいニュースが流れてるという風に聞きました。皆さんの喪失がすごく大きいとは思うんですけれども、皆さん是非力を出していただきたいという風に思います。僕たちもずっと声援を送り続けたいと思います」と災害に見舞われている人々を慮った。
“本当に作りたかった”念願の企画を実現させた衝撃作
本作はかつて監督が発表したグラフィックノベルが原作。
映画化への強い思いについて聞かれると監督は「この作品というのは漫画という形態で作品を発表させていただいたんです。その時僕は規模の大きな映画の作品に取り組んでいたので、なかなかこの規模の大きい映画をあの作品で作ることができませんでした。その時に『ガス人間』の片山晋三監督にお会いして、監督の以前の作品などを見ていたら、本当に小さな予算であるにも関わらず立派なものを作っていらっしゃいました。それだったら自分自身も低予算の映画を作ってみようという風に思いました。それからジョンミンさんに連絡をして、一緒にやりませんか?と誘ったところ快く応じてくださいまして、それで今この場に立っています」と制作への経緯を話した。

ハンコデザイナーを演じるために、3日間で篆刻を学ぶ
今回、初めて一人二役を演じたパク・ジョンミンに苦労したことを尋ねると「俳優というのはそのキャラクターをうまく表現しなければいけない。そのために悩むというのは常に同じ悩みだと思うんです。この映画で特に大変だったことはなかったですが、あえて言うのであれば、低予算、短い時間の中で 2人の人物を行ったり、来たりして演じなければいけないことが大変でした」と明かした。
本作の主人公は視覚障害を持ちながらも著名なハンコデザイナーという難しい役所。パク・ジョンミンは「本当に時間がなかったんです。映画を準備するための時間というものはあまり多くはありません。ですが、そういった中でもハンコを作るための美術テクニックを学ぶために 3 日間学びました。そこで習ったテクニックを使って監督にハンコを掘って差し上げました」と自作のハンコを監督にプレゼントしたことを明かした。ただ、「掘ってあげたのは良かったんですけれど、掘る時に間違えてしまって。本当であればヨン・サンホと掘らなければいけないところ、ヨン・ホサンという風に掘ってしまいました!」とまさかの失敗談が飛びだす。
監督は「そのハンコは一番やりたくない契約を結ぶときに使います笑」と嬉しそうに笑った。

日本のハンコ職人から、二人へハンコのプレゼントが!
ハンコが題材の本作にちなんで、当日は日本のハンコ職人がサプライズゲストで登場した。
60年のキャリアを持つ日本を代表する女性印象彫刻種の伊藤睦子さんが登壇し、パク・ジョンミンとヨン・サンホ監督にこの日のために彫った、二人の顔が彫られたハンコをプレゼント。二人は感激で目を丸くして喜んだ。ジョンミンは「一生持ち続けて家宝にします!絶対にお店に行きます!」とコメント、監督は「普段はプレゼントをいただいてもあまり喜ばない人間なんですが、本当にサプライズで、これは嬉しいです!今後、作品契約はこれで結びます!」と二人とも感激でいっぱいの様子だった。

花束ゲストとして、『SHOGUN 将軍』の穂志もえかが登場
さらにこの日は花束ゲストにディズニープラスの『SHOGUN 将軍』に出演した穂志もえかも登壇。
穂志は「私にとって韓国映画は本当に特別なもので、何度も衝撃を受けて、こういう作品に出てみたいって思い続けてきたところがあるので、もう本当に今日は来れて光栄です!」と話し、「鑑賞後、動けない時間がありました。監督の作品は貧困とか差別とか格差とかそういったものをまっすぐ見つめる力がある。そういうものがあるっていうことを認めること自体難しいと思うんですが、ちゃんとそれをまず事実として認めて描き抜く力があると感じています。それが映画の力強さとして、私はすごく圧倒されました。また、どんな悪そうなキャラに対しても愛情があるような気がしています。だからこそ全てのキャラクターの立場を想像することができました」と主演と監督に向けて素直な感想を述べた。
監督は「本当に映画をよく見てくださっていてありがたいです。いい映画を作り続けたいと思います」と感謝を口にした。
また、穂志からパク・ジョンミンに韓国の俳優の皆さんは学び続けている印象があるが、どのように練習を続けているのかと質問をすると「僕は主にですね。たくさんいろんなものを見るようにしています。映画、本などです。やっぱり俳優にとって重要なものは、感情の幅というものを広く使うことができるように本当に様々な感情を自分自身で身につけておくことがすごく大事だという風に思うんです。やっぱり人間というのは生きている上で感じることができる感情には限界があると思っています。なので、様々な人の視線からいろんなものを見るというようなことを心がけています」と明かした。「でも実は特に何もやっていないと。あくまで言い訳でした。でも韓国には本当に一生懸命努力をする俳優さんってたくさんいらっしゃるんです。なので、今その質問を受けて僕自身が恥ずかしくなりました。明日から練習します笑」と付け加え、ユーモア溢れるキャラクターが垣間見れた瞬間だった。

映画『顔 -かお-』は、盲目の篆刻家(てんこくか)として名をはせた父とその息子が、40年前に失踪した母の人生をたどる中で真実に迫っていくサスペンスミステリー。
『顔 -かお-』は8月28日より東京・新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー。
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